2016/08/29
NPO法(特定非営利活動促進法)の立法趣旨・理念を踏まえ、NPO法人の認証制度についてなのですが・・・
基本の再確認です。
NPO法の立法趣旨・理念
NPO法は、市民の自発的な社会貢献活動を促進し、公益の増進に寄与することを目的としています。その根底には、以下の理念があります。
法人の自律性: NPO法人は、行政からの過度な関与を抑制し、自らの意思で活動を行うべきである。
市民の自発性: 市民が自ら問題意識を持ち、主体的に社会貢献活動を行うことを尊重する。
自由な活動の保障: NPO法人の多様な活動を保障し、自主性を尊重する。
これらの理念に基づき、NPO法は、NPO法人の設立に際して「認証主義」を採用しています。
認証主義とは
認証主義とは、NPO法人の設立に際して、所轄庁(都道府県や政令指定都市)が法律で定められた要件に適合するかどうかを審査し、適合すると認められる場合に認証を与える制度です。この制度の目的は、以下の2点です。
法人要件の透明性の確保: 法律で明確な要件を定め、行政の裁量の余地を排除することで、公平性を担保します。
市民によるチェック機能の導入: 申請書類を公開し、市民が自由に閲覧できるようにすることで、活動の選択・監視を可能にします。
情報公開制度の重要性
NPO法は、NPO法人が自らの情報を積極的に公開することを求めています。これは、以下の理由によります。
市民の信頼獲得: 情報公開を通じて、NPO法人の透明性を高め、市民からの信頼を得る。
市民による育成: 市民がNPO法人の活動を理解し、支援することで、NPO法人が社会の中で健全に発展することを促進する。
認証制度のポイント
認証は、NPO法人が法律で定められた要件を満たしているかどうかを審査するものであり、その活動内容を保証するものではありません。
NPO法人は、毎事業年度終了後に事業報告書等を所轄庁に提出する義務があり、これらの情報は公開されます。
NPO法人の認証制度は、法人の自律性、市民の自発性、自由な活動の保障というNPO法の理念に基づき、透明性の高い法人運営と市民によるチェック機能を重視しています。
情報公開制度は、NPO法人が市民からの信頼を得て、社会の中で健全に発展するための重要な要素です。