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岩見信吾ウェブログ/イワメディア:岩手盛岡・三陸宮古オモッセ&ソーシャル

またお返事の手紙を、11月19日市長へ送りました。

time 2025/11/19

内舘盛岡市長へ、11月3日「市長の手紙」を出しました。
その返事が11月18日に来ました。

【またお返事の手紙を、11月19日市長へ送りました。】
再回答のお願いです。
お返事が来たら、文通を続けようと思います。

今日11月21日、盛岡市議会の全員協議会を傍聴してきました。
123事業見直しの全容を理解していない市民は、ほんとに多いです。
ニュースや新聞を見ない市民、自身の生活・社会活動と関係ない影響ないと思っている市民、市長の投稿にむやみに「いいね」を押してしまった市民、情報に触れる機会のない市民などに対して、どうやって説明や理解を求めていくのでしょうか?

そして何より、市民。
自身には関係がないと感じていても、周りの知人・友人・団体そして生活・社会活動に、関係してきます。
市役所の職員、議員、市長・副市長も市民ですよね。

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件名: 「123事業見直し案」再考のお願い:確固たる「盛岡ブランド」の毀損と、公約との整合性について

本文: 盛岡市長 内舘 茂 様

拝啓
時下、市長におかれましては、盛岡市の発展のため日々ご尽力されていることに深く敬意を表します。 先般、私が提出いたしました市長への手紙に対し、ご回答をいただきありがとうございました。

しかしながら、頂戴した内容は「手続きの正当性」や「財政調整基金の枯渇回避」という目先の会計上の理由に終始しており、私が最も懸念しております「盛岡という都市の価値(ブランド)そのものの喪失」に対する、市長ご自身の思想やビジョンが全く感じられず、到底納得できるものではありませんでした。

つきましては、改めて以下の3点について、具体的な根拠と市長の真意を問うべく、再質問させていただきます。

1. 「盛岡らしさ」と「シビックプライド」を切り捨てることへの危機感
回答では「将来の負担」を金銭的な負債のみと捉えられていますが、最大の資産である「盛岡ブランド」を毀損することこそが、取り返しのつかない負債ではありませんか?

ニューヨーク・タイムズ紙が盛岡を選んだ理由は、単なる「箱モノ施設:ハード」ではなく、歴史的景観が息づく街並み、そこで育まれた独自の文化、そして市民が大切にしてきた「盛岡らしさ:ソフト」にあります。 長年積み上げてきた「いわて盛岡シティマラソン」や「街なかイルミネーション」、そして歴史的風致維持向上計画に基づく景観形成事業は、市民が街への愛着と誇りを育む「シビックプライド(都市に対する市民の誇り)」の源泉です。

これらを「コスト」と断じて安易に削減することは、盛岡の魅力の根幹を破壊し、「どこにでもある普通の地方都市」へと自ら没落させる行為に他なりません。 「盛岡の価値を守る」とおっしゃりながら、その価値の源泉(アイデンティティ)を削るという、この「本末転倒」な矛盾について、どのようにお考えでしょうか。

2. 「歴史・観光」こそが経済のエンジンであるという認識の欠如
市長は「厳しい財政状況」を理由に挙げられましたが、今の盛岡にとって歴史的景観を活かした観光推進事業は、単なる消費ではなく、外貨(市外・県外からのお金)を稼ぐための「最強の投資」です。

先人たちが守り抜いてきた歴史的景観や、それを活用したイベント・観光事業は、飲食・宿泊・物産など広範な産業に利益をもたらす経済のエンジンです。 このエンジンへの給油(事業費)を絶てば、一時的に支出は減るかもしれませんが、結果として地域経済は冷え込み、将来の税収は確実に減少します。 「稼ぐための道具」を売り払って目先の借金を返済しようとするような、縮小均衡(ジリ貧)への経営判断が、本当に盛岡の未来のためになるとお考えですか?

3. 「世界に選ばれるまち」という公約との決定的矛盾
内舘市長は就任時、「世界に誇れる盛岡」「交流人口の拡大による経済再生」を公約として掲げられました。 世界が盛岡の「レトロで歩いて楽しい街並み」や「独自の文化イベント」に注目し始めたこの絶好の好機に、その魅力を発信し、誘客の核となってきた事業を縮小・廃止することは、市長ご自身が掲げたビジョンと完全に逆行していませんか?

アクセル(誘客・ブランド発信)を踏むべき時に、ブレーキ(事業廃止・魅力削減)をかけるという、ちぐはぐな経営判断に対し、論理的な整合性の説明を求めます。

【開示および具体的再回答の要求】
上記の懸念を払拭し、今回の判断が適正な「経営」であることを証明するために、以下のデータの開示と説明を強く要望します。

1. 経済波及効果と損失の試算(ROIデータ) 今回削減・廃止対象とした観光・イベント・文化事業について、削減する事業費に対し、それらが従来もたらしていた「地域への経済波及効果(推定額)」はいくらか。
事業廃止によって失われる市内の消費額および税収減を、どのように試算しているか。

2. 「無形資産」の評価プロセス 金額換算できない「シビックプライドの喪失」や「盛岡ブランドの毀損(イメージダウン)」といった機会損失(Opportunity Cost)について、どのような指標を用いて評価し、今回の結論に至ったのか。

結び 「財政の健全化」には賛成です。しかし、それは「盛岡の魂」まで売り渡すことではありません。 私たちは、数字の帳尻合わせをする「管理者」ではなく、盛岡の歴史と文化・景観街並みを守り抜き、それを武器に未来を切り拓く「経営者」としての市長の手腕を期待しています。

「お金がないから止める」という思考停止ではなく、「どうすればこの『盛岡らしさ』を守りながら、持続可能な形で稼げるか」という知恵を絞ることこそが、今、市長に求められているリーダーシップです。
形式的な回答ではなく、上記データに基づいた、納得のできる誠意ある回答をお待ちしております。

敬具

令和7年11月19日

岩見 信吾

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プロフィール

岩見 信吾 / IWAMI Shingo

岩見 信吾 / IWAMI Shingo

NPOスペシャリスト・地域情報化プランナー: @IwaminTV / @iwateNPO / @IwateNow / @aiinaNPO 元副所長・管理者/魚ログ・三鉄ログ創設/ #盛岡星人 /産学民公連携協働,環境と地域ICT,地域DX,まちづくり,商品開発,災害復興。/日本経済新聞【地域情報化大賞 2008】日経MJ賞 受賞:三陸いわて産地魚市場の環境を意識した地域情報化/農林水産省ボランタリープランナー/岩手県宮古市(旧:新里村)出身、岩手県盛岡市在住 [詳細]

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