2025/04/20
もしあなたが何かにお金を出したり、応援したりする時、どんな人を信頼しますか?
聞こえの良いことばかり言って、売ることや宣伝することにばかり熱心な人でしょうか?それとも、地味でもコツコツと良いものを作り、本当に価値のあるサービスを提供しようと頑張っている人でしょうか? きっと後者を選ぶ人が多いはずです。
なぜなら、中身が伴わない言葉は、すぐに嘘だとバレてしまうからです。
NPOの世界も同じです。「社会を良くしたい!」と声高に叫ぶのは簡単ですが、本当に社会を変えるためには、自分たちの活動内容(事業)の質を高め、組織を強くすることが何よりも大切です。
良いものを作れない人が、社会を良くすることなんてできないでしょう?
残念ながら、私がこれまで見てきた日本のNPOの中には、「自分たちを良くしよう」という気持ちが低いと感じることがあります。
「お金を集めること」や「活動をアピールすること」ばかりに力を入れていて、肝心の”「何をするか」「どうすればもっと良くなるか」”という基本的なことを、あまり考えていないように見えるのです。
社会を本当に良くしたいなら、それはただのきれいごとでは終わりません。地道に活動の質を上げ、組織を強くし、そこで働く人を育てるという、時間と手間のかかる努力が必要です。
お金を集めたり、情報を発信したりすることは、その努力を社会に伝え、仲間を増やすための手段です。
土台となる活動がお粗末なまま、いくら宣伝しても、それはハリボテのようなものです。
活動の質を高め、組織を成長させ、人を育てることに真剣に取り組む団体や起業家は、まるで黙々と良いものを作り続ける職人のようです。
彼らが提供する価値は本物であり、社会にしっかりと根を張り、少しずつでも確実に良い変化を生み出します。
一方、お金集めや宣伝ばかりに熱心な団体や起業家は、口の上手な応援団長のようです。
一時的に注目を集めるかもしれませんが、肝心な「応援する価値」がなければ、すぐに飽きられてしまうでしょう。
社会を変えるという難しい目標を達成するには、一時的な人気ではなく、長く続く成長が必要です。
日本のNPOが本当に社会の信頼を得て、大きな影響力を発揮するためには、「まず自分たちがもっと良くなる」という強い気持ちを持ち、活動の質を高めることに真剣に取り組む必要があるのではないでしょうか。
口先だけの理想を語るのではなく、行動で示す価値。
それこそが、私たちが本当に信頼し、応援したいと願う存在なのです。