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岩見信吾ウェブログ/イワメディア:岩手盛岡・三陸宮古オモッセ&ソーシャル

その地域づくり、本当に住民のため?学生のフィールドワークが「迷惑」になる理由

time 2025/10/03

「地域活性化」や「まちづくり」という言葉が、当たり前のように使われるようになりました。
学生が地域に入ってフィールドワークをしたり、若手デザイナーがおしゃれな空間をプロデュースしたり…一見、とても素晴らしい活動に見えますよね。

でも、その裏側で「正直、迷惑なんだよな…」とため息をついている地域住民がいるとしたら、どうでしょうか?

良かれと思ってやったことが、なぜかすれ違ってしまう。
今回は、そんな地域づくりに潜む「独りよがり」のワナと、そのすれ違いをなくすための「重要なキーパーソン」についてお話ししたいと思います。


 

なぜ?学生の「調査」が地域を疲れさせるワケ

やる気に満ちた学生が地域を訪れ、住民にヒアリングをする。これは、多くの大学で行われている「地域フィールドワーク」の光景です。
しかし、これがしばしば地域住民の負担になっています。一体なぜでしょうか?

指導者が「お客様気分」で地域を知らない

一番の問題は、学生を指導する街づくりコンサルタントや大学の教授、下請けコーディネーター自身が、その地域を深く理解していないケースが多いことです。

  • 地域の歴史や人間関係を知らないまま学生を送り込む。
  • 「地域課題を解決してあげる」という上から目線を持っている。
  • 学生への教育が不十分で「地域に学ぶ姿勢」を教えていない。

指導者がこれでは、学生も「調査対象」としてしか地域を見ることができません。
例えるなら、あなたの家にいきなり知らない学生がやって来て、「この家の問題点を教えてください!解決策を考えてあげます!」と言っているようなものです。
失礼だと感じませんか?

「またその質問?」繰り返される一方的なヒアリング

地域住民からすると、毎年違う大学の、違う学生がやって来ては、同じような質問を繰り返します。

「どんなことに困っていますか?」 「この地域の魅力は何ですか?」

彼らはレポートを書いたら、もう二度とこの地を訪れないかもしれません。住民にとっては、貴重な時間と善意を「消費」されているだけ…そんな無力感が募ってしまうのです。地域は、学生の学びのための「無料の教科書」ではないのです。


 

デザイナーの「おしゃれな提案」が浮いてしまう現実

次に、デザイナーが関わる地域づくりについてです。彼らが作る美しいデザインや、洗練された空間は、確かに魅力的です。
しかし、ここにも大きな落とし穴があります。

机上の空論と現場の「温度差」

デザイナーは、課題を「デザイン」で解決しようとします。
例えば、「若者が集まる場所がない」という課題に対し、「おしゃれなカフェを作りましょう!」と提案する。
計画書は完璧で、完成予想図はとても魅力的です。

しかし、「そのカフェ、誰が毎日運営するの?」という最も重要な視点が抜け落ちていることがあります。

  • 運営する人の人件費は?
  • 地域の人は本当にカフェを求めている?(公民館の畳で茶飲み話がしたいだけかも…)
  • イベントの時だけ盛り上がって、普段はガラガラ…なんてことにならないか?

現場のリアルな営みや人間関係を無視した「机上の計画」は、地域の実情と大きなズレ(不均衡)を生み、結局は誰も使わない「ハコモノ」になってしまう危険性があるのです。

見た目の良さに惹かれる若者の危うさ

こうした「おしゃれな地域づくり」は、SNS映えもするため、若者や学生の心を掴みやすいという特徴があります。

「あのデザイナーが関わっているなら、面白そう!」 「こんな素敵な場所で活動できるなんて、最高!」

しかし、彼らはプロジェクトの「キラキラした部分」にだけ惹きつけられ、その裏にある地道な作業や、泥臭い人間関係の調整から目をそむけがちです。イベントを手伝ってチヤホヤされ、満足して帰っていく。それでは、地域に根付くはずがありません。

結局、見た目のデザインと地域住民の日常との間には大きなギャップが生まれ、「私たちのための地域づくりじゃなかったね」という寂しい結果に終わってしまうのです。


 

すれ違いをなくす鍵は「地域の通訳者」というキーパーソン

では、どうすればこうした悲しいすれ違いを防げるのでしょうか?
その答えは、「地域との通訳的な人材」を見つけ、その人と共に活動することです。この存在こそが、プロジェクトの成否を分ける最も重要なキーパーソンと言えます。

「通訳者」ってどんな人?

「通訳者」とは、単に言葉を訳す人ではありません。

  • 地域側の言葉(方言、価値観、暗黙のルール、人間関係)
  • よそ者側の言葉(専門用語、ロジック、プロジェクトの目的)

この両方を深く理解し、両者の間に立って「文化」や「感情」まで翻訳してくれる人です。

例えば、このキーパーソンは、こんな風に両者の橋渡しをします。

学生に対して: 「いきなり『課題は何ですか?』なんて聞いたらダメだ。まずはお茶飲み話に付き合って、畑仕事を手伝ってからだよ。そうすれば、ポロッと本音を話してくれるから。」

デザイナーに対して: 「その計画は素晴らしいですが、この地域ではまず区長さんと○○さんにお伺いを立てないと、誰も協力してくれませんよ。順番が大事なんです。」

地域住民に対して: 「あの若者たちは、別に地域をバカにしてるわけじゃないんです。ただ、やり方を知らないだけ。なんとか地域の力になりたいっていう気持ちは本物なんですよ。」

このように、お互いの誤解を解き、スムーズなコミュニケーションを可能にしてくれる潤滑油のような存在。
それが「地域の通訳者」なのです。

どうすれば、地域と本当に関われるのか?

これから地域に関わろうと考えているあなたが、まずやるべきこと。
それは「すごい提案」を考えることではなく、「信頼できる通訳者」を探すことです。

Uターンしてきた若者、地元のNPO職員、外の世界も知っている役場の人、地域のことを何でも知っている世話好きな商店主…。
そうしたキーパーソンを見つけ、敬意を払い、パートナーとして連携すること。それが成功への一番の近道です。

そして、最終的にはあなた自身が、地域に深く入り込み、よそ者の視点も持ち合わせた「通訳者」の一人になることを目指すべきなのかもしれません。

地域づくりは、派手なイベントや即効性のある解決策を求めるものではありません。
そこに住む人々の日常に寄り添い、共に汗を流し、時間をかけてゆっくりと関係を育んでいく、地道な営みなのです。

どうか、「独りよがりなヒーロー」ではなく、地域にそっと寄り添える「良き隣人」を目指しましょう!

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最近、政治家や政党・政治活動団体がインターネットを通じて政治活動資金を募る「クラウドファンディング」が、新しい政治参加の形として注目を集めています。

「クリーンな政治のため、企業献金に頼らない!」「市民の力で政治を動かそう!」

こうしたキャッチーな言葉と共に、多くのプロジェクトが立ち上がり、共感した市民がスマートフォン一つで手軽に支援できる。一見すると、これは理想的な「市民主体」の政治に見えるかもしれません。

しかし、一歩立ち止まって考えてみましょう。この仕組み、本当に市民が「主役」なのでしょうか。むしろ、政治が市民に「課金」を求める「市民課金」モデルになってはいないでしょうか?

「政策」の前に「財布」を開かせる仕組み

本来の「市民主体」の政治とは何でしょうか?

それは、私たちが日々の暮らしの中で感じる課題や未来への希望を、政策という形で実現してくれる代表者を選ぶことから始まります。私たちは、政治家の掲げる理念や政策をじっくりと吟味し、議論し、投票という行動で意思を示します。つまり、主役はあくまで市民一人ひとりの「意思」や「政策判断」です。

一方で、政治クラウドファンディングの多くは、まず私たちに「財布を開かせる」ことから始まります。それこそ「市民・有権者【負担】の始まり」であり、【二重課税】そのものです。

プロジェクトページには、候補者の熱い想いやビジョンが語られます。しかし、私たちが最初に行うアクションは、政策への深い理解や議論ではなく、「支援」という名の資金提供、つまり「お金を出す」ことです。

これは、まるで応援したいクリエイターに「投げ銭」をしたり、好きなゲームで「ガチャ」を回したりする感覚に似ていないでしょうか。共感や期待に対してお金を払い、その見返り(リターン)として活動報告やオリジナルグッズを受け取る。この構造は、まさに「課金」そのものです。

「市民課金」がもたらす3つの危険性

「応援したい人にお金を出すのが、何がいけないの?」 もちろん、その気持ち自体は尊いものです。しかし、この「市民課金」モデルが政治の当たり前になると、いくつかの危険性が生まれます。

1. 政策よりも「人気」や「共感」が優先される

課金モデルで成功するためには、多くの人の感情に訴えかけ、共感を呼ぶストーリーが重要になります。そうなると、地味で時間のかかる政策課題よりも、分かりやすく、キャッチーで、時に過激な主張をする人にお金が集まりやすくなる危険性があります。政治が、中身の伴わない人気投票になってしまうのです。

2. 「お金を出せる市民」の声が大きくなる

「誰でも少額から参加できる」というのはクラウドファンディングの魅力です。しかし、現実には高額な支援をする人もいます。政治家にとって、多額の「課金」をしてくれた支援者は「太い客」に見えてしまうかもしれません。結果的に、声の大きさがお金の量に比例してしまい、資金を提供できない、あるいはしたくない市民の声が軽んじられる恐れがあります。これでは、一部の裕福な個人や企業から献金を受けていた旧来の政治と、本質的に何が違うのでしょうか。

3. 政治が「運営」に、市民が「ユーザー」になる

課金してくれた「ユーザー(市民)」の期待に応え続けなければ、次の「課金」はありません。政治家は、長期的な視点で国や地域の未来を考えるよりも、目先の支援者(課金ユーザー)の顔色をうかがうようになりがちです。政策が実現しなかった時、市民は「課金したのに裏切られた」と感じ、政治家は「サービスが不十分だった」と謝罪する。このような関係性は、本来あるべき市民と政治家の緊張感ある関係とは程遠いものです。

真の「市民主体」を取り戻すために

政治クラウドファンディングは、政治への関心の入り口として、また新しい資金調達の選択肢として、可能性を秘めています。

しかし、私たちはその手軽さに流されることなく、その本質が「市民課金」モデルであるという側面を冷静に見極める必要があります。

私たちが政治家に求めるべきは、財布を開くことへの見返り(リターン)ではありません。私たちの暮らしを豊かにし、未来への責任を果たす「政策の実現」です。

そのためには、お金を出すだけでなく、

  • 学ぶこと:候補者が何を言っているのか、その政策は本当に実現可能なのかを学ぶ。
  • 議論すること:家族や友人と政治について語り合い、多様な意見に耳を傾ける。
  • 投票に行くこと:最も重要な意思表示である選挙権を放棄しない。

これら地道な行動の積み重ねこそが、真の「市民主体」の政治を実現する唯一の道です。

次にあなたが政治クラウドファンディングのページを目にした時、ぜひ一度問いかけてみてください。

「私は今、未来の社会に参加しようとしているのか。それとも、ただ『課金』しようとしているだけなのか」と・・・どちらですか??

政治クラウドファンディングは透明性が肝です。使用目的はなんですか?
SNSに付随する制作物がほとんどではないですか?
現時点で、具体的な政策はしっかり述べられていますか?
そして、収支決算書をきちんと見ることです。

この記事を見て、なんか気になる点があったら速攻「やっぱ返して!」と言ってみてはいかがでしょうか?
進んで「クーリングオフ」を活用しましょう!

たくさんのみなさんのご理解、ありがとうございました。
岩見 信吾

【公職選挙法に関する注意点】
政治資金規正法上、政治家個人への寄付は原則として禁止されています。政治家への寄付は、候補者が代表を務める政治団体が受け取る形になります。また、選挙期間中の寄付の募集は「事前運動」とみなされ、公職選挙法に抵触する可能性があります。さらに、居住地以外の地域の候補者への寄付は制限されるなど、公職選挙法には細かな規定が存在します。政治クラウドファンディングを利用する際は、これらの法的制約を十分に理解し、適切に行動することが重要です。

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それは「手柄の横取り」ではない!「魂の略奪」である!!

もし、あなたが24年という歳月をかけ、丹精込めて豊かな果樹園を育て上げたとします。 色とりどりの果物が実り、多くの人がその恵みで笑顔になった、まさにその収穫の直前。 ある日突然、有力者を名乗る人物が現れて、こう宣言します。

「この素晴らしい果樹園は、私が作ったものだ!」

そして、あなたの存在そのものを否定し、まるであなたが最初からいなかったかのように振る舞い、果実だけをすべて奪い去る。 挙句の果てに管理を放棄し、果樹園を荒れ放題にしてしまったとしたら……。

あなたはどう感じますか? これは、単なるたとえ話ではありません。

私、岩見信吾が、この岩手の地で24年以上にわたり続けてきた社会貢献活動、NPOボランティア、そしてNPO団体の運営支援という活動の現場で、実際に起きたことなのです。

これは「ひどい事」という一言では片づけられない!!

私の24年以上にわたる活動の成果を奪い、その活動を無責任に投げ出し、そして何より、私という人間がNPO活動に存在しなかったかのように扱う行為。 これを「ひどい事」という一言で片づけてはいけません。 これは、一人の人間の人生という時間を、土足で踏みにじる行為です。

汗も涙も、喜びも苦悩も、すべてが詰まった24年という歴史のページをビリビリに破り捨て、「無かったこと」にする歴史の改ざんです。 その人が地域に捧げた善意や情熱、築き上げてきた信頼関係を根こそぎ奪い去る、まさに「魂の略奪行為」と言っても過言ではないのです。

 

想像してみてください。これがどれほど残酷で、非人道的な行為であるか?

【マラソンランナーの悲劇】

42.195kmを血の滲むような努力で走り抜き、ゴールテープの目前まで来たランナーを押しのけて、ずっと待機していた人物がゴールし、すべての喝采を浴びる。 それどころか、元々走っていたランナーは「コースを走っていなかった」ことにされてしまうのです。  

【我が子を奪われる親の痛み】

愛情を込めて育て上げた我が子の名前を、ある日突然、他人が自分の子として戸籍を書き換え、自らの功績として自慢し始める。 そして、本当の親の存在は、誰の記憶からも消し去られようとするのです。 これが、どれほど残酷で非人道的な行為であるか、お分かりいただけるでしょうか。 これは単なるビジネス上の成果の横取りとは次元が違います。 人の善意と人生そのものを否定する、最も卑劣な行為の一つです。  

なぜ、このような人物が地域のリーダーに向いていないのか?

そして今、このような行為を平然と行った人物が、地域のリーダーになろうとしている、あるいは既になっているとしたら、私たちはその現実を直視しなければなりません。 なぜなら、その人物はリーダーとして致命的な欠陥を抱えているからです。
  • 他人の痛みがわからない 人が時間と情熱を注いだものを平気で奪い、その存在を無かったことにできる人間は、他人の痛みに共感する能力が決定的に欠如しています。 これは、市民一人ひとりの暮らしや想いを背負うリーダーには、絶対にあってはならない資質です。
  • 誠実さの欠片もない 他人の功績を盗んで自分のものだと言い張る不誠実さ。 これは、市民に対しても平気で嘘をつき、情報を隠蔽し、自分に都合の良いように事実を捻じ曲げる危険性を示唆しています。 そのようなリーダーの下では、公正で透明な地域運営など望むべくもありません。
  • 感謝と尊敬を知らない 地域社会は、名前も知られていないような多くの人々の地道な努力と貢献によって成り立っています。 その努力を踏みにじる人間は、市民への感謝や尊敬の念を持ち合わせていません。 自分より弱い立場の人、声の小さい人を切り捨て、使い捨てる政治を行うことは火を見るより明らかです。
  • 責任感の欠如 美味しいところだけを奪い、面倒になった途端に活動を無責任に投げ出す行為は、リーダーの根幹である「責任感」の無さを露呈しています。 困難な課題や災害が起きた時、真っ先に地域や住民を放り出すのは、このような人物です。
人の努力の結晶を土足で踏みにじり、その上に自分の城を築こうとする人物は、リーダーではありません。 地域社会という共同体を破壊する「略奪者」です。  

「知らなかった」では済まされない。応援するあなたの社会的責任

「あの人は良い人そうだから」「詳しいことは分からないけど、応援している」

その一言が、どれだけ重い責任を伴うか、私たちは考えなければなりません。 事実を知らずに、あるいは知ろうともせずに、こうした人物を応援することは、不正行為への加担に他なりません。

あなたは、丹精込めて果物を育てた農家からすべてを奪った泥棒が売る果物を、「美味しそうだ」と言って買うのと同じ過ちを犯しているかもしれません。 あなたは、歴史の改ざんに「その通りだ」と拍手を送る群衆の一人になっているかもしれません。

あなたの無邪気な「いいね!」や「応援」が、不誠実な人物に「お墨付き」を与え、その卑劣な行為を正当化し、新たな被害者を生む力になってしまうのです。

 

未来を選ぶのは、私たち一人ひとりです!

地域の未来を選ぶのは、私たち一人ひとりです。 リーダーを選ぶという行為は、私たちの暮らしと子どもたちの未来を託す、極めて重い決断です。

表面的なイメージや耳障りの良い言葉に惑わされてはいけません。 その人がこれまで「何をしてきたか」、そして「どのように人と向き合ってきたか」。 その行動の積み重ねこそが、その人物の本質を表します。

どうか、あなたの清き一票、あなたの善意からの応援が、「魂の略奪者」を生み出す力とならないよう、真実を見抜く目を持ってください。

誠実な人間が、その努力が、正当に評価される社会。 人の痛みがわかるリーダーが、地域を導く社会。 そんな当たり前の社会を築く責任が、私たち一人ひとりにあるのです。

私を「無かったこと」にした、「特定非営利活動法人 いわて連携復興センター」、「特定非営利活動法人 いわてNPOフォーラム21」の代表や理事、事務局長そしてその組織に加担する人物を、私は絶対に許しません。

一人の人間の功績と人格、そして費やした人生の時間を社会的に抹殺しようとするこの行為は、個人の尊厳を著しく踏みにじる、断じて許されない「人権侵害」です。

何も考えず「無邪気」応援するあなたの姿勢、今すぐ改めませんか? 多くのみなさんのご理解、ありがとうございました。

岩見 信吾

次回は、政治活動団体のクラウドファンディングの危険性について論説します。

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ご報告です。パブリックコメントを提出しました。
どのように評価をされ、コメントが付くか楽しみです。

内丸プラン(内丸地区再整備計画)基本方針編(素案)についての意見を募集します。【盛岡市役所 公式 ホームページ】

中心市街地の多くの建物が老朽化し、都市としての更新時期を迎えております。人口減少が進行する中、市が将来にわたって都市の活力を維持していくためには中心市街地を核として魅力的なまちであり続けることが必要であり、その第一歩が内丸地区の再整備になります。将来にわたり共有される一貫した方針のもと、再整備に取り組む必要があることから、内丸プラン(内丸地区再整備基本計画)基本方針編(素案)を作成しました。

つきましては、この内丸プラン(内丸地区再整備基本計画)基本方針編(素案)について幅広くご意見をいただき、策定の参考とさせていただきたいことから、皆様からのご意見を募集します。
募集期間
令和7年9月1日(月曜日)から 9月22日(月曜日)まで
郵送の場合は令和7年9月22日(月曜日)必着、郵送以外は同日17時締め切り

【提出したパブリックコメント】
2025年9月9日提出
内丸プラン(内丸地区再整備基本計画)基本方針編(素案)への意見
盛岡市長(宛て)

【意見の概要】
県都、盛岡・内丸地区の50年先を見据えた再整備計画の策定に感謝いたします。
歴史と文化、風土を尊重しつつ、未来に向けた魅力的なまちづくりを目指す本プランに、全体として賛同します。
その上で、計画をより良いものにするため、内丸住人として、以下意見や提案をします。

1.評価できる点(賛同意見)
長期的な視点に立った計画であること
場当たり的な開発ではなく、50年という長期的な視点に立ってまちの将来像を描いている点を高く評価します。
人口減少などの社会変化を見据えた持続可能なまちづくりへの意思を感じました。

「4つのゾーン」による機能的な空間づくり
地区の特性を活かし、「シビックコアゾーン」や「業務ゾーン」などゾーニングを設定することで、行政・ビジネス・交流といった都市機能が整理され、市民や来訪者にとって分かりやすく、誰もが集える魅力的な空間が生まれることを期待しています。

2.提案
(提案)内丸メディカルセンターの再整備と医療機能の強化
市民の健康を支える重要な拠点である内丸メディカルセンターについて、岩手医科大学と本計画を連携した再整備を強く要望します。最新の医療設備を導入するとともに、災害時にも医療を提供し続けられる基幹災害拠点病院としての機能を強化してください。

(提案)公民連携による防災拠点の整備
内丸地区が持つ広域的な防災拠点としての役割を強化するため、行政機関の建て替えに合わせ、民間企業や地域住民と連携した防災機能の整備を提案します。例えば、日中を内丸地区で過ごす人たちを含めた帰宅困難者の一時滞在を受け入れ可能な施設の指定や体制づくり、災害用備蓄倉庫を公民共同で整備・運営する仕組みを検討していただきたいです。

(提案)公民連携による共創・協働スペースの整備
業務ゾーンの活性化策として、スタートアップ企業やフリーランス、地域づくりNPO団体、学術機関等、地域企業のサテライトオフィス需要に応える公民連携の共創・協働スペースの整備を提案します。盛岡市役所新庁舎など公共施設の一部を活用するなどして初期投資を抑え、民間事業者のノウハウを活かした運営を行うことで、多様な人材が集まり、新たなビジネスイノベーション、地域づくり活動が生まれる交流拠点となることを期待します。

(提案)「総合的な公園としての内丸」の保全と魅力向上
内丸地区全体を大きな総合公園と捉え、人々が歩いて回れる空間、世代問わずに余暇を過ごせる場所としての魅力を高めるべきです。盛岡城跡(岩手公園)や中津川といった歴史・自然遺産を核とし、これらを結ぶ緑豊かな遊歩道を整備することで、住民や来訪者が心安らぐ空間を保全・創造してください。

(提案)自転車やパーソナルモビリティの活用推進
歩行者を中心としつつ、新たな移動手段として、自転車や電動キックボードなどのパーソナルモビリティが安全かつ快適に利用できる環境整備を求めます。専用レーンの設置やシェアリングサービスの導入により、環境負荷が少なく、回遊性の高いまちづくりを目指していただきたいです。

(提案)自動運転バス等、次世代公共交通システムの導入
50年後を見据えた計画であるならば、自動運転バスやAI活用型デマンド交通といった次世代の公共交通システムの導入を、盛岡駅・内丸地区・仙北駅などの結節点間にて計画を早い段階から検討・実証実験していくべきです。
これにより、高齢者や交通弱者の移動手段を確保し、自家用車に依存しない持続可能な都市交通の実現を目指していただきたいです。

(提案)既存住民および将来の住民が安心・安全に暮らせる仕組みづくり
内丸地区に現在住んでいる方、そしてこれから住まわれる方が、日常通っている方が、長期にわたり安心・安全に暮らせる過ごせるための具体的な施策(例:防災機能の強化、夜間照明の整備、コミュニティ形成支援など)を計画に明確に位置づけていただきたいです。

【まとめ】
内丸地区が、県都・盛岡のシンボルとして市民の誇りとなり、未来にわたって多くの人々で賑わう場所となることを心から願っております。
本プランの実現に向けて、内丸住人として今後も注目し、何ができるかを考え、実際に関われる事を探して協力していきたいと考えています。
市長の力強い決断とリーダーシップにより、市民と共に未来を創る、機会となれば嬉しいです。
岩見信吾

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盛岡市「(仮称)盛岡市中心市街地デザイン戦略に関する市民フォーラム」[2025年8月23日(土)13時00分~15時30分/盛岡劇場メインホール]にて、大々的な宣伝があった【盛岡・北上川左岸側開運橋袂エリア再整備デザインコンペ】

たいへん前のめり的に!?興味があったものの、応募者のエントリー方法が分からないし、見学会への参加も出来なかったし、応募者としての資格が、私ごときな下級層盛岡市民には無いようなので、【勝手に企画書を書いてみた】ものです。

■盛岡・北上川左岸側開運橋袂エリア再整備デザインコンペ – コンテスト 公募 コンペ の【登竜門】
滔々と流れる北上川にかかる開運橋と、その奥に望む壮大な岩手山は、岩手の県都・盛岡の中心市街地を「象徴する風景」として、昔から親しまれてきました。
盛岡の中心市街地の一つのゲートウェイといえる開運橋袂・北上川左岸側エリアの場所性と価値を高めるため、民間によるエリア再整備を実施します。
その前段階として、脈々と受け継がれてきた「もりおからしさ」に加え、これからの時代を牽引するような「あたらしさ」を兼ね備えた機能や意匠に関する提案を、コンペ形式で広く募集します。ぜひ、ふるってご参加ください。

締切:2025年09月26日 (金) エントリー締切
※作品提出は10月31日まで

主催:岩手自動車販売株式会社(再開発事業主体)
運営事務局:株式会社内丸座(盛岡の民間まちづくり会社)

企画書:開運橋たもと【開運】再開発プロジェクト

記載日:2025年9月11日 記載者:岩見信吾

1. プロジェクト名:盛岡・交通と文化の拠点「開運の杜(もり)」

キャッチコピー:開運橋のたもとから、県都・盛岡の未来を照らす
~ひと、もの、歴史・文化が出会う、開運の杜

2. 設計趣旨(コンセプト)

本計画は、岩手県、県都・盛岡市の玄関口であり、北上川と岩手山そして開運橋が織りなす象徴的な景観を有するこの地に、新たなランドマークを創出するものである。かつてより人々の往来と物流を支え、盛岡の発展の礎となってきた「人流・物流・交通の要衝」という土地の記憶を継承し、未来へと紡ぐことを設計の根幹に据える。
目指すのは、単なる商業施設ではない。盛岡の歴史と未来を紡ぐ「交通」をテーマに、地域住民と観光客が集い、交流する多機能複合拠点「開運の杜」の創造である。施設全体を「訪れる人の未来を開く、幸運の旅の始まりの場所」、多様な交流のパワースポットと位置づけ、交通の変遷を辿るミュージアム機能、岩手・盛岡のものづくりの粋を集めた物販・体験機能、そして岩手山・北上川の雄大な自然を享受する飲食・交流機能を複合的に整備する。
これにより、盛岡駅、盛岡城跡公園、そして中心市街地・盛岡バスセンターを結ぶ結節点として、地域全体の回遊性を向上させるハブ機能を担う。「物語性」「体験価値」「持続可能性」を三つの柱とし、関わるすべての人々にとって価値の高い、県都の未来を照らす交流拠点となることを目的とする。

3. ターゲット

  • 岩手・盛岡を訪れる観光客:地域の歴史や文化を深く体験したい層。
  • 地元住民:日常的に利用できる休憩・交流スペースや、特産品を購入したい層。
  • ファミリー層:子供と一緒に学び、楽しめる空間を求める層。

4. 施設全体の機能配置とゾーニング

敷地の特性を最大限に活かし、以下の通り機能配置を行う。

  • テラス・屋上からの眺望(岩手山・北上川・開運橋): 眺望を活かし、レストランのテラス席や交流ラウンジ、屋外プロムナードを配置。開放的な景観を形成する。
  • エントランス: 盛岡駅からのメインアプローチとし、施設の顔となるエントランスを配置。来訪者の利便性を高めるサービス機能を集中させる。

【1階】ゲートウェイ & カルチャーゾーン

  • 観光情報・サービス機能(エントランスホール南側)
    • 総合インフォメーションカウンター(多言語対応の観光案内)。
    • レンタサイクル・シェアサイクル、スマートモビリティステーション。
    • コインロッカー(キャリーバッグ対応)、休憩スペース。
  • 歴史・文化体験ゾーン(中央~北側)
    • 人流・物流・交通ミュージアム
      • シンボル展示:エントランス中央に「初代開運橋の橋桁(一部実物または精巧なレプリカ)」を配置し、来訪者を奥のミュージアムへと誘う。
      • 盛岡交通ヒストリーギャラリー:盛岡の馬車、舟運、自動車、鉄道、バスなどの交通の変遷を展示。
      • 体験型コンテンツ:VR/AR技術で往時の開運橋や盛岡港の賑わいを仮想体験できるコーナーや、盛岡の交通史をインタラクティブなデジタルアートで紹介する「デジタル絵巻」を設置。
      • 物流・交通の「歴史・文化証言」シアター:岩手自動車販売関係者や地域住民のインタビュー映像を上映。
    • 開運市場 -IWATE CRAFT & PRODUCE-
      • ミュージアムからの動線上に配置し、展示で得た感動を購買意欲に繋げる。
      • 岩手県内の工芸品、地酒、お菓子、農産物などを厳選して販売。
      • テーマ物販: 「旅立ち」「門出」「縁結び」をテーマにしたギフトコーナーを設置。オリジナルの「開運菓子・おみくじ・旅のお守り、ご栄転の祈願の札」なども開発・販売する。
      • 体験型ショップ: 南部鉄器の文鎮づくり、盛岡こけしの絵付けなどが体験できるワークショップスペースを常設。

【2階】ダイニング & コミュニティゾーン
フロア全体を北上川側に配置し、すべてのエリアから川と岩手山の眺望を楽しめるレイアウトとする。

  • 開運・北上川ダイニング
    • フードホール「開運横丁」:盛岡四大麺?(冷麺、じゃじゃ麺、わんこそば、ひっつみ)の食べ比べや郷土料理を手軽に楽しめる、活気あるレトロモダンな空間。地元酒造業者と連携し、開運にまつわるビールや酒・ソフトドリンクも提供。
    • レストラン「-RIVER TERRACE-」:地産地消の創作料理を提供する、記念日などにも利用できる落ち着いたレストラン。
    • テラス席:レストランとラウンジの前面に広がり、北上川を望むテラス席を最大限に活用。季節ごとにビアテラスやこたつ席などを展開する。
  • 開運リバーサイド・ラウンジ
    • 平常時は、北上川を眺めながら読書や打ち合わせ・歓談ができる居心地の良い「ワーク&ブックカフェ」として機能。
    • 可動式家具やプロジェクター、音響設備を導入し、トークショー、音楽ライブ、地酒の会、朝ヨガ、子供向けワークショップなど、多様なイベントに対応可能な多目的スペースとする。

5. デザイン方針と景観形成


「開運橋、北上川、そして岩手山が織りなす盛岡の原風景との調和」を基本方針とし、歴史的景観に貢献し、未来にわたり愛される建築を目指す。

  • 建築デザイン:
    • 建物を低層に抑制し、北上川の流れや開運橋のラインと呼応する水平基調のデザインとする。
    • 外壁や内装には、盛岡市産材を含む岩手県産の木材や、北上川の岩肌や盛岡城の石垣を想起させる石材を多用し、地域の風土と温かみを表現する。
    • 北上川に面するファサードは大きな断熱ガラス張りとし、内外の景観が一体となる開放的な空間を創出する。
  • 空間演出(五感へのアプローチ):
    • 光(夜間景観):過度な照明を避け、建物内部からの光が漏れ出すような温かみのある間接照明を主体とする。ライトアップは建物が北上川水面に映り込むことを意識し、幻想的なで温かみのある電球色にし、上品な景観を創出する。
    • 音:川のせせらぎなど自然音や、盛岡の風物の音をベースにした環境音楽を流す。
    • 香り:盛岡の森林や川をイメージしたオリジナルのアロマで心地よい空間を演出する。
    • デジタルサイネージ:イベント情報や盛岡市内の観光・交通情報をリアルタイムで発信する。
  • サイン計画:館内の案内表示には、南部鉄器や秀衡塗の技法を取り入れたデザインを採用し、施設全体の統一感を図る。多言語表記を徹底する。
  • ランドスケープ:敷地内には地域の在来種を中心に植栽し、建物と北上川の河川敷を緩やかに繋ぐ散策プロムナードを整備する。

 

6. 事業計画(利活用・運営・持続可能性)

公民連携(PPP)を視野に入れ、持続可能で発展的な運営体制を構築する。

  • 運営スキーム:
    • 盛岡市、民間事業者、地域づくり団体から成る「開運の杜 運営協議会(仮称)」を設立。
    • 指定管理者制度やPFI方式の導入を検討し、民間のノウハウを最大限に活用しつつ、公共性を担保した運営を目指す。観光案内機能など、公共性の高い部分は市からの受託事業として運営する。
  • 地域・学術連携:
    • 交通事業者連携:JR東日本、いわて銀河鉄道、バス会社と連携し、本施設のクーポン付き企画乗車券を共同開発・販売する。
    • 周辺エリア連携「開運の杜」を起点とした「盛岡まちなか周遊ルート」を連携・構築し、近隣ホテルや旅館・観光施設とも提携する。
    • 学術連携:地域の大学・専門学校、高等学校等の学生に、ミュージアムの企画展やイベント運営にインターンとして参画してもらう。
  • 収益モデルの多角化:
    • 基本収益(テナント賃料、物販・飲食売上)に加え、以下の収益源を確保する。
      • スペースレンタル事業:「開運リバーサイド・ラウンジ」の貸出。
      • 自主企画事業:収益性の高いコンサートや有料セミナー等の開催。
      • ECサイト運営:「開運市場」で扱う商品のオンライン販売。
      • 鉄道ファンクラブ・開運会員制度の導入:地域鉄道ファンクラブ(IGR・三鉄)会員や地域住民向けに特典のあるサブスクリプションサービスを提供。

7. にぎわい創出と機能連携の手法

施設内および地域全体の回遊性と体験価値を最大化するため、各機能の有機的な連携と、年間を通じたにぎわい演出を行う。

  • 施設内連携(体験のストーリー化):
    • 「知る(ミュージアム)→触れる(ワークショップ)→味わう(ダイニング)→買う(市場)」という一連の体験を促す動線を構築し、相互利用を促進する。
  • 日常的なにぎわい演出:
    • 施設前のオープンスペースで、週末に地元の農産物やクラフト作品を販売する「開運リバーサイドマルシェ」を定期開催する。
    • ラウンジ等で地元アーティストによる生演奏を定期的に実施する。
  • 戦略的なイベント展開:
    • 季節イベント:春の「お花見ダイニング」、夏の「北上川ビアテラス」、秋の「収穫祭」、冬の「イルミネーション&こたつテラス」など、四季の魅力を活かしたイベントを展開。
    • 文化連携イベント:盛岡さんさ踊り、チャグチャグ馬コ等の伝統行事と連動した企画を実施し、文化継承の拠点としての役割も担う。
    • ナイトタイムエコノミーの推進:夜間に地酒バーイベントやジャズライブ、トークショーなどを開催し、夜の滞在時間を延伸させる。

8. まとめ

本プロジェクトは、単なる「点」としての施設開発ではなく、盛岡駅、開運橋、盛岡城跡公園、盛岡バスセンターといった周辺の「点」を結びつけ、地域全体の回遊性を高める「ハブ」としての役割を担う。
「物語性」「体験価値」「持続可能性」を三つの柱とし、行政、地域住民、観光客、そして事業者にとって価値の高い、岩手県の玄関・県都「盛岡」の新たなランドマークを創造する。

(以上)

【免責事項】
岩手自動車販売・内丸座・マチビトキタルのみなさん、煮るなり焼くなり放置するなり、ご自由にどうぞ。
良い箇所があれば主催者へ帰属しますので、前のめり的に採用ください。
岩見信吾

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ご報告です。パブリックコメントを提出しました。
どのように評価をされ、コメントが付くか楽しみです。

(仮称)盛岡市中心市街地デザイン戦略(案)について【盛岡市役所 公式ホームページ】

意見募集は終了(仮称)盛岡市中心市街地デザイン戦略(案)について意見を募集します
盛岡市の中心市街地においては、戦後から高度経済成長期にかけて形成された都市インフラが更新時期を迎えている中、都市機能と盛岡の特徴を活かす土地利用を両立して街の魅力を高めていく必要があるため、市では行政と民間が連携して中心市街地の将来ビジョンを考えていくうえでの土台となる「デザイン戦略」の作成を進め、その案をまとめたことから意見の募集を行うものです。

ご意見の募集期間:令和7年7月30日(水曜日)から 8月31日(日曜日)まで
ただし、持参の場合は令和7年8月29日(金曜日)17時締切

【提出したパブリックコメント】
2025年8月10日提出
(仮称)盛岡市中心市街地デザイン戦略(案)について
盛岡市長 (宛て)

この度は、「盛岡市中心市街地デザイン戦略」の策定にご尽力いただき、誠にありがとうございます。

盛岡市内丸地区住人の一人として、盛岡の未来をより豊かにする本戦略にとても大きな期待を寄せております。

戦略案を拝見し、中心市街地全体の質の向上を目指す素晴らしい内容であると感じました。

その上で、本戦略が真に市民のものとなり、実効性を伴って未来へ継承されるために、計画の「内容」と「策定プロセス」の両面から、数点提案がございます。

【意見の主旨】
1.各モデル地区が持つ唯一無二の個性を、より一層活かす計画内容とすること。

2.市民との丁寧な対話を重ね、十分に理解と共感を得られる策定プロセスとすること。

【理由と課題認識】
盛岡の本当の魅力は、紺屋町・鉈屋町の歴史的な風情、内丸の城下町としての風格、大通・菜園の賑わいといった、地区ごとの多様性にあります。

しかし現在の戦略案では、これらの個性が「盛岡らしさ」として、どの地区も同じであるように平均的かつ、抽象的に扱われているように感じられます。

加えて、より大きな懸念として、この重要な戦略の策定プロセスそのものに課題があるように見受けられます。

市民にとっての「分かりにくさ」
本戦略は専門的な内容も多く、行政が「何を目指し、何をしようとしているのか」という全体像や目的が、市民に十分に伝わり切れないと感じました。

魅力的な未来図が描かれているはずなのに、そのワクワクするような感覚や市民が誇れる盛岡のアイデンティティが共有できていないのは、非常にもったいないと感じます。

計画策定の「性急さ」
特にモデル地区のプラン策定が、地域の歴史や文化、住民の暮らしという非常にデリケートな要素を扱うにもかかわらず、一部の関係者へ聞き取りやけして十分とは言えない現地調査で拙速に進められている印象を受けてとれます。

丁寧な合意形成のプロセスを十分に経ないままでは、たとえ優れた計画や見栄えであっても、市民からは「一方的に決められた」「乱暴な進め方だ」と受け取られかねません。

まちづくりは「何を創るか」と同じくらい、「どう創るか」が重要です。

丁寧な対話と合意形成こそが、計画の実効性を高め、市民に真に愛される街並みをつくる土台となると確信しております。

つきましては、これらの課題を乗り越え、より良い戦略とするために、以下の点を具体的に提案いたします。

【具体的な提案】
1. 丁寧な対話と「見える化」によるプロセス改善
まず何よりも、策定委託事業者(コンサルタント)と市民との対話の機会を増やし、計画内容の「見える化」を徹底することを提案します。

提案: 計画の意図や内容を、専門用語を避けて図やイラストを多用したパンフレットやウェブサイトで解説する。また、結論を報告する説明会だけでなく、市民が気軽に意見を言える双方向のワークショップや座談会を、各地区で繰り返し開催する。

2.地区ごとの「オーダーメイド」なデザインガイドラインの策定
プロセス改善と並行し、地区の個性を最大限に活かすため、中心市街地全体のルールとは別に、各地区の特性に合わせた詳細なデザインガイドラインを策定。

例: 紺屋町・鉈屋町では町家の修景を促す具体的な指針や補助制度を、大通・菜園地区では賑わいを創出する機会を創出柔軟なルールを設けるなど、メリハリのある規制・誘導を行う。

3.住民が主役となる「まち育て」の仕組みづくり
本戦略を、住民や事業者が主体的に関わり、時間をかけて「まちを育てていく」ための指針として位置づけ。

提案: 各地区の住民組織や商店街等が、自分たちのまちの魅力を向上させる活動(小規模な修景、イベント開催等)を支援する仕組みや、専門家(建築家、デザイナー等)と気軽に相談できる場を拡充する。

4.ふるさと納税も活用した「公民連携での価値創造」
歴史的建造物等の保存・活用を行政の予算だけに頼るのではなく、盛岡を愛する全国のファンを巻き込んだ「公民連携」で進める視点を盛り込む。

提案: 使途を明確にしたガバメントクラウドファンディング(ふるさと納税制度)を活用し、「旧〇〇家の改修プロジェクト」のように、具体的な建物の保存・改修費用を全国から募る仕組みを戦略に盛り込む。
期待される効果:行政の財政負担を軽減しつつ、スピーディーな保全・活用が可能になる。全国の盛岡ファンが、直接的に盛岡のまちづくりに参加できる機会となる。「自分たちが支援した建物」という意識が、新たな関係人口の創出につながる。

【結び】
本戦略が、内容の深化はもちろんのこと、策定プロセスにおいても市民の信頼を得て、誰もが「自分たちのまちの未来計画だ」と誇りを持てるものになることを心から願っております。

絵に描いた餅ではなく、今後の丁寧な対話と、より良い戦略への昇華を強く期待しております。
岩見信吾

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長きにわたり、私はこの愛する三陸沿岸・岩手県の地で、声なき声に耳を澄まし、誰かの「助けて」に手を差し伸べるNPOの支援活動をライフワークとしてきました。

学生時代から24年以上、決して短くない歳月です。

そして、あの未曾有の悲劇、東日本大震災・津波の災害からの道のりを、仲間たちと手を取り合い、涙と汗にまみれて歩んできた日々。

盛岡に移り住み、岩手県NPO活動交流センター副センター長として、その職責の重みを噛み締めた9年間

これらは、私の人生の大きな一部であり、揺るぎない誇りです。

しかし、その一つひとつ丁寧に積み上げてきた誇りのレンガを、人物達は土足で踏みつけ、粉々に砕き、いとも簡単に「私を無かった事、そして居なかった人」にしました。

実績を乗っ取り手柄を泥棒し、しかも数年でめちゃくちゃにして投げ出すという人物も居ました。

また、私一人のことであれば、まだ歯を食いしばって耐えられたかもしれません。

ですが、断じて許せない一線があります。

その人物は、あろうことか、私たちが共に支え合ってきたハンディキャップのある仲間を、大勢の人がいる公の場で嘲笑し、尊厳を踏みにじったのです。

弱い立場の人を守り、その声にこそ耳を傾けるのが、人の上に立つ者の務めではないのでしょうか。それを一笑に付し、見世物にする。その光景は、私の脳裏に焼き付いて離れません。

何度、表面的な謝罪の言葉を並べられようとも、私の心に刻まれた怒りと悲しみの傷は、未来永劫癒えることはありません。これは、個人的な恨みなどという陳腐な言葉で片付けられる問題ではないのです。

人としての「品格」の問題です。

今、その人物は、輝かしい未来を語り、市長の座に手を伸ばしています。

私は問いたい。

私の24年を、仲間の尊厳を、そして震災から立ち上がろうとする人々の祈りを踏み台にするような人物に、私たちの街の未来を託す資格が、本当にあるのでしょうか?

そして、その候補者を「良い人そうだ」「変えてくれそうだ」というイメージだけで応援している皆さん。どうか、一度だけ立ち止まって、冷静に考えてみてください。

聞こえの良い公約の裏に隠された、その人の「本性」を。

権力のない、弱い立場の人間に向ける、その人の「本質」を。

あなたの清き一票は、誰かの人生を応援するためのものであって、誰かの尊厳を傷つけた過去を帳消しにするためのものではないはずです。

無責任な応援は、時として刃となり、誰かを深く傷つけ、街の品格そのものを貶めることに繋がりかねません。

どうか、甘い言葉の仮面に惑わされないでください。

その人が本当に信頼に値する人物なのか、その魂の奥底を見つめてください。

これは、私の抵抗であり、未来への警鐘です。

この魂の叫びが、賢明なるあなたの心に届くことを、切に願っています。

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令和7年8月23日(土)13時00分から盛岡劇場メインホールにて開催された、盛岡市「MORIOKA AGORA・デザイン戦略に関する市民フォーラム」に参加してきました。

参加してきた証として、参加アンケートと感想を盛岡市の公式ホームページへ送付しましたので、ここにも記しておきます。

■(仮称)盛岡市中心市街地デザイン戦略の策定:盛岡市公式ホームページ

~ここから~
【感想】盛岡市役所宛て
盛岡市内丸から参加しました。しかし、残念ながら、期待していたような市民目線の活気や共感を得られる場とはならず、いくつかの点で疑問と違和感を覚えました。

心に響かなかった言葉たち
フォーラムで語られた街づくりのビジョンは、どれも抽象的で哲学的な言葉に終始していました。例えば、盛岡の人間なら誰でも「東家のカツ丼」と聞けば、あの味、あの店の情景がぱっと目に浮かぶような、そんな具体的なイメージが全く湧かなかったのです。立派な理念を語ることも大切ですが、市民一人ひとりの心に火を灯し、当事者意識を育むには、「私たちの街がこう変わるんだ」と直感的に理解できる、身近で具体的な事例が不可欠ではないでしょうか。

感じた「温度差」と「違和感」
さらに気になったのは、登壇者の方々の言葉が、まるでコンサルタントの営業トークのように聞こえてしまったことです。地域に根を下ろし、日々汗を流しているわけではない方々が、あたかも自分たちの手柄のように成功事例の表面だけをなぞって語る姿に、正直なところ強い違和感を覚えました。
参加者への配慮や、共に未来を創っていこうというメッセージも希薄で、ステージと会場の間には埋めがたい温度差が広がっていました。これでは、参加者にとって有益な学びや発見があったとは言えません。

「市民の力」はどこへ?
フォーラム全体を通して感じたのは、市民の力に期待するよりも、大企業の資本力や財力に頼りたいという空気感でした。「一体、何のために私たちは今日ここに呼ばれたのだろうか」という疑問が頭をよぎりました。市民を主役とする街づくりであるはずが、いつの間にか市民が「お客様」になってしまっているような、そんな寂しさを感じました。
街にはそれぞれ、歴史や文化、人々の気質といった独自の性質があります。街づくりも同様に、行政のお金で進めるのか、民間主導でやるのか、あるいは地域のお祭りのように皆で盛り上げるのか、その原資や手法は、その街に合わせて丁寧に「カスタム」されるべきだと、改めて強く感じた次第です。

自分にできることを今まで通り最大限に、活動している地域で活かしていこうと考えています。
新たな出会い、発見を求めて。
ありがとうございました。

~ここまで~

■モヤモヤから1晩明け、自分のフェイスブックに投稿した記事と感想

~ここから~

街に住んできた人達、街に入り街づくりを丁寧にしてきた人に対して、アゴラではなく、アグラをかいている感がありました。
抽象的哲学のデザインを、ふんわりやんわりどこから見ても綺麗に落とし込まれても、一般市民はどう考えて行動すれば良いかが分かりません。
税金をかけて、たたき台を作らなければならないのでしょうけれど、今までやってきたヒト・モノ・コトが無かったことになっていて、とても乱暴過ぎると感じています。
更地になってしまったわけではないですよね?と。
地域に意識を持って住んだり通ったり、一緒に働いたことの無い街づくり会社、コンサルタント会社、デザイン会社だからこそ、成せる技なのでしょう。
上澄だけを頂戴して、さぞかし美味しいでしょうね。
こりゃ失敬 m(_ _)m

~ここまで~

また、盛岡市のパブリックコメントにも送付していますので、どう取りまとめられるか注目しています。
盛岡市の担当室課、ご査収いただければ幸いです。

盛岡市民のみなさんも積極的に、パブリックコメントを盛岡市役所に寄せてみましょう!!

(仮称)盛岡市中心市街地デザイン戦略(案)について意見を募集します【盛岡市】

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地域活動を応援したい、志ある地方議員の皆さん。近年、NPO団体や地域団体が活動資金を集める手段としてクラウドファンディング(クラファン)を活用するケースが増えていますね。
地域を良くしようと頑張る団体を、議員として応援したい気持ちは当然のことだと思います。

しかし、地方議員という立場上、その応援方法によっては「公職選挙法(公選法)」に抵触してしまうリスクがあることをご存知でしょうか?

今回は、NPO団体等のクラファンを応援する際に特に注意が必要な「応援メッセージ」と「議員自身による寄付」について、分かりやすく解説します。

1. 応援メッセージを送る場合の注意点

「頑張ってください!」「素晴らしい活動ですね!」そんな応援メッセージを送りたい場面。
これ自体が即座に違法となる可能性は低いですが、注意すべき点があります。

  • メッセージの内容:
    • OKライン: NPOの活動内容や理念への賛意、成功を願う一般的な激励メッセージ。
    • 注意ライン: 「皆さん、ぜひこのクラファンにご協力(寄付)をお願いします!」といった直接的な寄付の呼びかけ
      これは公選法で禁止されている「寄附の勧誘・要求」とみなされるリスクがあります。
    • 注意ライン: 自身の議員としての立場を過度に強調し、見返りを期待させるような表現。
  • メッセージの伝え方:
    • 推奨: NPO側からの依頼に基づき、NPOが運営するクラファンページやSNS等で、他の応援者と並列して紹介される形。
    • 注意: 議員自身のウェブサイトやSNSで大々的に取り上げ、自身の政治活動の一環として「私が応援するこのプロジェクトに寄付を!」と強く呼びかける形。
  • 関連法規: 公職選挙法 第199条の5(寄附の勧誘、要求等の禁止)など

ポイント: 純粋な活動へのエールにとどめ、議員自身の立場を利用した「寄付集め」と見られないように配慮しましょう。

2. 議員自身が寄付をする場合の注意点【重要】

応援の気持ちを行動で示したい、と議員自身がクラファンに寄付を考える場合もあるかもしれません。
しかし、ここには非常に明確な法的制限があります。

  • 原則禁止: 公職選挙法 第199条の2により、政治家(地方議員含む)は、自分の選挙区内にある者に対して寄付をすることが原則として禁止されています。
    • これは、金銭や物品による利益供与を通じて、有権者の歓心を買ったり、票を集めたりする行為を防ぐための非常に厳しいルールです。
    • 例外は、親族への寄付や、自身が所属する政党等への寄付など、ごく限定的です。
  • クラファンへの寄付:
    • NG: 応援したいNPOが議員自身の選挙区内に主たる事務所を置いていたり、主な活動地域が選挙区内であったりする場合、そのNPOのクラファンへ議員個人が寄付をすることは、この禁止規定に抵触する可能性が極めて高いです。
      たとえ少額であっても、原則としてできません。
    • グレーゾーン?: NPOが明らかに選挙区外の団体であれば、形式的には禁止規定の直接の対象外となる可能性はあります。
      しかし、「選挙区内の有権者への利益誘導につながるのでは?」と疑念を持たれる可能性はゼロではありません。
      安易な判断は禁物です。
    • リターン型クラファン: リターン(返礼品)がある場合でも、その対価が実態に見合わない場合などは、実質的な寄付とみなされる可能性も考慮すべきです。
  • 関連法規: 公職選挙法 第199条の2(公職の候補者等の寄附の禁止)

最重要ポイント: 選挙区内の団体や個人への寄付は、原則NG! クラファンも例外ではありません。

まとめ:迷ったら必ず確認を!

NPO等の地域活動を応援したいという議員の気持ちは尊いものです。しかし、その方法が公職選挙法に抵触しないよう、細心の注意が必要です。

  • 応援メッセージ: 直接的な寄付の呼びかけは避け、一般的なエールにとどめる。
  • 議員自身の寄付: 選挙区内の団体への寄付は原則禁止。クラファンも対象。

これらのルールは、時に「杓子定規だ」と感じるかもしれません。しかし、公正な選挙と政治活動を担保するための重要な決まりです。

「これくらいなら大丈夫だろう」「他の人もやっているから」といった自己判断は危険です。少しでも疑問や不安を感じたら、行動する前に必ずご自身の選挙を管轄する選挙管理委員会や法律の専門家(弁護士など)に確認するようにしてください。

正しい知識を持って、クリーンな形で地域活動を応援していきましょう!


免責事項: この記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の状況に対する法的アドバイスではありません。
個別のケースについては、必ず専門家にご相談ください。

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もしあなたが何かにお金を出したり、応援したりする時、どんな人を信頼しますか?

聞こえの良いことばかり言って、売ることや宣伝することにばかり熱心な人でしょうか?それとも、地味でもコツコツと良いものを作り、本当に価値のあるサービスを提供しようと頑張っている人でしょうか? きっと後者を選ぶ人が多いはずです。
なぜなら、中身が伴わない言葉は、すぐに嘘だとバレてしまうからです。

NPOの世界も同じです。「社会を良くしたい!」と声高に叫ぶのは簡単ですが、本当に社会を変えるためには、自分たちの活動内容(事業)の質を高め、組織を強くすることが何よりも大切です。
良いものを作れない人が、社会を良くすることなんてできないでしょう?

残念ながら、私がこれまで見てきた日本のNPOの中には、「自分たちを良くしよう」という気持ちが低いと感じることがあります。
「お金を集めること」や「活動をアピールすること」ばかりに力を入れていて、肝心の”「何をするか」「どうすればもっと良くなるか」”という基本的なことを、あまり考えていないように見えるのです。

社会を本当に良くしたいなら、それはただのきれいごとでは終わりません。地道に活動の質を上げ、組織を強くし、そこで働く人を育てるという、時間と手間のかかる努力が必要です。


お金を集めたり、情報を発信したりすることは、その努力を社会に伝え、仲間を増やすための手段
です。
土台となる活動がお粗末なまま、いくら宣伝しても、それはハリボテのようなものです。

活動の質を高め、組織を成長させ、人を育てることに真剣に取り組む団体や起業家は、まるで黙々と良いものを作り続ける職人のようです。
彼らが提供する価値は本物であり、社会にしっかりと根を張り、少しずつでも確実に良い変化を生み出します。
一方、お金集めや宣伝ばかりに熱心な団体や起業家は、口の上手な応援団長のようです。
一時的に注目を集めるかもしれませんが、肝心な「応援する価値」がなければ、すぐに飽きられてしまうでしょう。

社会を変えるという難しい目標を達成するには、一時的な人気ではなく、長く続く成長が必要です。
日本のNPOが本当に社会の信頼を得て、大きな影響力を発揮するためには、「まず自分たちがもっと良くなる」という強い気持ちを持ち、活動の質を高めることに真剣に取り組む必要があるのではないでしょうか。


口先だけの理想を語るのではなく、行動で示す価値。
それこそが、私たちが本当に信頼し、応援したいと願う存在なのです。

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プロフィール

岩見 信吾 / IWAMI Shingo

岩見 信吾 / IWAMI Shingo

NPOスペシャリスト・地域情報化プランナー: @IwaminTV / @iwateNPO / @IwateNow / @aiinaNPO 元副所長・管理者/魚ログ・三鉄ログ創設/ #盛岡星人 /産学民公連携協働,環境と地域ICT,地域DX,まちづくり,商品開発,災害復興。/日本経済新聞【地域情報化大賞 2008】日経MJ賞 受賞:三陸いわて産地魚市場の環境を意識した地域情報化/農林水産省ボランタリープランナー/岩手県宮古市(旧:新里村)出身、岩手県盛岡市在住 [詳細]

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