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岩見信吾ウェブログ/イワメディア:岩手盛岡・三陸宮古オモッセ&ソーシャル

その地域づくり、本当に住民のため?学生のフィールドワークが「迷惑」になる理由

time 2025/10/03

「地域活性化」や「まちづくり」という言葉が、当たり前のように使われるようになりました。
学生が地域に入ってフィールドワークをしたり、若手デザイナーがおしゃれな空間をプロデュースしたり…一見、とても素晴らしい活動に見えますよね。

でも、その裏側で「正直、迷惑なんだよな…」とため息をついている地域住民がいるとしたら、どうでしょうか?

良かれと思ってやったことが、なぜかすれ違ってしまう。
今回は、そんな地域づくりに潜む「独りよがり」のワナと、そのすれ違いをなくすための「重要なキーパーソン」についてお話ししたいと思います。


 

なぜ?学生の「調査」が地域を疲れさせるワケ

やる気に満ちた学生が地域を訪れ、住民にヒアリングをする。これは、多くの大学で行われている「地域フィールドワーク」の光景です。
しかし、これがしばしば地域住民の負担になっています。一体なぜでしょうか?

指導者が「お客様気分」で地域を知らない

一番の問題は、学生を指導する街づくりコンサルタントや大学の教授、下請けコーディネーター自身が、その地域を深く理解していないケースが多いことです。

  • 地域の歴史や人間関係を知らないまま学生を送り込む。
  • 「地域課題を解決してあげる」という上から目線を持っている。
  • 学生への教育が不十分で「地域に学ぶ姿勢」を教えていない。

指導者がこれでは、学生も「調査対象」としてしか地域を見ることができません。
例えるなら、あなたの家にいきなり知らない学生がやって来て、「この家の問題点を教えてください!解決策を考えてあげます!」と言っているようなものです。
失礼だと感じませんか?

「またその質問?」繰り返される一方的なヒアリング

地域住民からすると、毎年違う大学の、違う学生がやって来ては、同じような質問を繰り返します。

「どんなことに困っていますか?」 「この地域の魅力は何ですか?」

彼らはレポートを書いたら、もう二度とこの地を訪れないかもしれません。住民にとっては、貴重な時間と善意を「消費」されているだけ…そんな無力感が募ってしまうのです。地域は、学生の学びのための「無料の教科書」ではないのです。


 

デザイナーの「おしゃれな提案」が浮いてしまう現実

次に、デザイナーが関わる地域づくりについてです。彼らが作る美しいデザインや、洗練された空間は、確かに魅力的です。
しかし、ここにも大きな落とし穴があります。

机上の空論と現場の「温度差」

デザイナーは、課題を「デザイン」で解決しようとします。
例えば、「若者が集まる場所がない」という課題に対し、「おしゃれなカフェを作りましょう!」と提案する。
計画書は完璧で、完成予想図はとても魅力的です。

しかし、「そのカフェ、誰が毎日運営するの?」という最も重要な視点が抜け落ちていることがあります。

  • 運営する人の人件費は?
  • 地域の人は本当にカフェを求めている?(公民館の畳で茶飲み話がしたいだけかも…)
  • イベントの時だけ盛り上がって、普段はガラガラ…なんてことにならないか?

現場のリアルな営みや人間関係を無視した「机上の計画」は、地域の実情と大きなズレ(不均衡)を生み、結局は誰も使わない「ハコモノ」になってしまう危険性があるのです。

見た目の良さに惹かれる若者の危うさ

こうした「おしゃれな地域づくり」は、SNS映えもするため、若者や学生の心を掴みやすいという特徴があります。

「あのデザイナーが関わっているなら、面白そう!」 「こんな素敵な場所で活動できるなんて、最高!」

しかし、彼らはプロジェクトの「キラキラした部分」にだけ惹きつけられ、その裏にある地道な作業や、泥臭い人間関係の調整から目をそむけがちです。イベントを手伝ってチヤホヤされ、満足して帰っていく。それでは、地域に根付くはずがありません。

結局、見た目のデザインと地域住民の日常との間には大きなギャップが生まれ、「私たちのための地域づくりじゃなかったね」という寂しい結果に終わってしまうのです。


 

すれ違いをなくす鍵は「地域の通訳者」というキーパーソン

では、どうすればこうした悲しいすれ違いを防げるのでしょうか?
その答えは、「地域との通訳的な人材」を見つけ、その人と共に活動することです。この存在こそが、プロジェクトの成否を分ける最も重要なキーパーソンと言えます。

「通訳者」ってどんな人?

「通訳者」とは、単に言葉を訳す人ではありません。

  • 地域側の言葉(方言、価値観、暗黙のルール、人間関係)
  • よそ者側の言葉(専門用語、ロジック、プロジェクトの目的)

この両方を深く理解し、両者の間に立って「文化」や「感情」まで翻訳してくれる人です。

例えば、このキーパーソンは、こんな風に両者の橋渡しをします。

学生に対して: 「いきなり『課題は何ですか?』なんて聞いたらダメだ。まずはお茶飲み話に付き合って、畑仕事を手伝ってからだよ。そうすれば、ポロッと本音を話してくれるから。」

デザイナーに対して: 「その計画は素晴らしいですが、この地域ではまず区長さんと○○さんにお伺いを立てないと、誰も協力してくれませんよ。順番が大事なんです。」

地域住民に対して: 「あの若者たちは、別に地域をバカにしてるわけじゃないんです。ただ、やり方を知らないだけ。なんとか地域の力になりたいっていう気持ちは本物なんですよ。」

このように、お互いの誤解を解き、スムーズなコミュニケーションを可能にしてくれる潤滑油のような存在。
それが「地域の通訳者」なのです。

どうすれば、地域と本当に関われるのか?

これから地域に関わろうと考えているあなたが、まずやるべきこと。
それは「すごい提案」を考えることではなく、「信頼できる通訳者」を探すことです。

Uターンしてきた若者、地元のNPO職員、外の世界も知っている役場の人、地域のことを何でも知っている世話好きな商店主…。
そうしたキーパーソンを見つけ、敬意を払い、パートナーとして連携すること。それが成功への一番の近道です。

そして、最終的にはあなた自身が、地域に深く入り込み、よそ者の視点も持ち合わせた「通訳者」の一人になることを目指すべきなのかもしれません。

地域づくりは、派手なイベントや即効性のある解決策を求めるものではありません。
そこに住む人々の日常に寄り添い、共に汗を流し、時間をかけてゆっくりと関係を育んでいく、地道な営みなのです。

どうか、「独りよがりなヒーロー」ではなく、地域にそっと寄り添える「良き隣人」を目指しましょう!

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それは「手柄の横取り」ではない!「魂の略奪」である!!

もし、あなたが24年という歳月をかけ、丹精込めて豊かな果樹園を育て上げたとします。 色とりどりの果物が実り、多くの人がその恵みで笑顔になった、まさにその収穫の直前。 ある日突然、有力者を名乗る人物が現れて、こう宣言します。

「この素晴らしい果樹園は、私が作ったものだ!」

そして、あなたの存在そのものを否定し、まるであなたが最初からいなかったかのように振る舞い、果実だけをすべて奪い去る。 挙句の果てに管理を放棄し、果樹園を荒れ放題にしてしまったとしたら……。

あなたはどう感じますか? これは、単なるたとえ話ではありません。

私、岩見信吾が、この岩手の地で24年以上にわたり続けてきた社会貢献活動、NPOボランティア、そしてNPO団体の運営支援という活動の現場で、実際に起きたことなのです。

これは「ひどい事」という一言では片づけられない!!

私の24年以上にわたる活動の成果を奪い、その活動を無責任に投げ出し、そして何より、私という人間がNPO活動に存在しなかったかのように扱う行為。 これを「ひどい事」という一言で片づけてはいけません。 これは、一人の人間の人生という時間を、土足で踏みにじる行為です。

汗も涙も、喜びも苦悩も、すべてが詰まった24年という歴史のページをビリビリに破り捨て、「無かったこと」にする歴史の改ざんです。 その人が地域に捧げた善意や情熱、築き上げてきた信頼関係を根こそぎ奪い去る、まさに「魂の略奪行為」と言っても過言ではないのです。

 

想像してみてください。これがどれほど残酷で、非人道的な行為であるか?

【マラソンランナーの悲劇】

42.195kmを血の滲むような努力で走り抜き、ゴールテープの目前まで来たランナーを押しのけて、ずっと待機していた人物がゴールし、すべての喝采を浴びる。 それどころか、元々走っていたランナーは「コースを走っていなかった」ことにされてしまうのです。  

【我が子を奪われる親の痛み】

愛情を込めて育て上げた我が子の名前を、ある日突然、他人が自分の子として戸籍を書き換え、自らの功績として自慢し始める。 そして、本当の親の存在は、誰の記憶からも消し去られようとするのです。 これが、どれほど残酷で非人道的な行為であるか、お分かりいただけるでしょうか。 これは単なるビジネス上の成果の横取りとは次元が違います。 人の善意と人生そのものを否定する、最も卑劣な行為の一つです。  

なぜ、このような人物が地域のリーダーに向いていないのか?

そして今、このような行為を平然と行った人物が、地域のリーダーになろうとしている、あるいは既になっているとしたら、私たちはその現実を直視しなければなりません。 なぜなら、その人物はリーダーとして致命的な欠陥を抱えているからです。
  • 他人の痛みがわからない 人が時間と情熱を注いだものを平気で奪い、その存在を無かったことにできる人間は、他人の痛みに共感する能力が決定的に欠如しています。 これは、市民一人ひとりの暮らしや想いを背負うリーダーには、絶対にあってはならない資質です。
  • 誠実さの欠片もない 他人の功績を盗んで自分のものだと言い張る不誠実さ。 これは、市民に対しても平気で嘘をつき、情報を隠蔽し、自分に都合の良いように事実を捻じ曲げる危険性を示唆しています。 そのようなリーダーの下では、公正で透明な地域運営など望むべくもありません。
  • 感謝と尊敬を知らない 地域社会は、名前も知られていないような多くの人々の地道な努力と貢献によって成り立っています。 その努力を踏みにじる人間は、市民への感謝や尊敬の念を持ち合わせていません。 自分より弱い立場の人、声の小さい人を切り捨て、使い捨てる政治を行うことは火を見るより明らかです。
  • 責任感の欠如 美味しいところだけを奪い、面倒になった途端に活動を無責任に投げ出す行為は、リーダーの根幹である「責任感」の無さを露呈しています。 困難な課題や災害が起きた時、真っ先に地域や住民を放り出すのは、このような人物です。
人の努力の結晶を土足で踏みにじり、その上に自分の城を築こうとする人物は、リーダーではありません。 地域社会という共同体を破壊する「略奪者」です。  

「知らなかった」では済まされない。応援するあなたの社会的責任

「あの人は良い人そうだから」「詳しいことは分からないけど、応援している」

その一言が、どれだけ重い責任を伴うか、私たちは考えなければなりません。 事実を知らずに、あるいは知ろうともせずに、こうした人物を応援することは、不正行為への加担に他なりません。

あなたは、丹精込めて果物を育てた農家からすべてを奪った泥棒が売る果物を、「美味しそうだ」と言って買うのと同じ過ちを犯しているかもしれません。 あなたは、歴史の改ざんに「その通りだ」と拍手を送る群衆の一人になっているかもしれません。

あなたの無邪気な「いいね!」や「応援」が、不誠実な人物に「お墨付き」を与え、その卑劣な行為を正当化し、新たな被害者を生む力になってしまうのです。

 

未来を選ぶのは、私たち一人ひとりです!

地域の未来を選ぶのは、私たち一人ひとりです。 リーダーを選ぶという行為は、私たちの暮らしと子どもたちの未来を託す、極めて重い決断です。

表面的なイメージや耳障りの良い言葉に惑わされてはいけません。 その人がこれまで「何をしてきたか」、そして「どのように人と向き合ってきたか」。 その行動の積み重ねこそが、その人物の本質を表します。

どうか、あなたの清き一票、あなたの善意からの応援が、「魂の略奪者」を生み出す力とならないよう、真実を見抜く目を持ってください。

誠実な人間が、その努力が、正当に評価される社会。 人の痛みがわかるリーダーが、地域を導く社会。 そんな当たり前の社会を築く責任が、私たち一人ひとりにあるのです。

私を「無かったこと」にした、「特定非営利活動法人 いわて連携復興センター」、「特定非営利活動法人 いわてNPOフォーラム21」の代表や理事、事務局長そしてその組織に加担する人物を、私は絶対に許しません。

一人の人間の功績と人格、そして費やした人生の時間を社会的に抹殺しようとするこの行為は、個人の尊厳を著しく踏みにじる、断じて許されない「人権侵害」です。

何も考えず「無邪気」応援するあなたの姿勢、今すぐ改めませんか? 多くのみなさんのご理解、ありがとうございました。

岩見 信吾

次回は、政治活動団体のクラウドファンディングの危険性について論説します。

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長きにわたり、私はこの愛する三陸沿岸・岩手県の地で、声なき声に耳を澄まし、誰かの「助けて」に手を差し伸べるNPOの支援活動をライフワークとしてきました。

学生時代から24年以上、決して短くない歳月です。

そして、あの未曾有の悲劇、東日本大震災・津波の災害からの道のりを、仲間たちと手を取り合い、涙と汗にまみれて歩んできた日々。

盛岡に移り住み、岩手県NPO活動交流センター副センター長として、その職責の重みを噛み締めた9年間

これらは、私の人生の大きな一部であり、揺るぎない誇りです。

しかし、その一つひとつ丁寧に積み上げてきた誇りのレンガを、人物達は土足で踏みつけ、粉々に砕き、いとも簡単に「私を無かった事、そして居なかった人」にしました。

実績を乗っ取り手柄を泥棒し、しかも数年でめちゃくちゃにして投げ出すという人物も居ました。

また、私一人のことであれば、まだ歯を食いしばって耐えられたかもしれません。

ですが、断じて許せない一線があります。

その人物は、あろうことか、私たちが共に支え合ってきたハンディキャップのある仲間を、大勢の人がいる公の場で嘲笑し、尊厳を踏みにじったのです。

弱い立場の人を守り、その声にこそ耳を傾けるのが、人の上に立つ者の務めではないのでしょうか。それを一笑に付し、見世物にする。その光景は、私の脳裏に焼き付いて離れません。

何度、表面的な謝罪の言葉を並べられようとも、私の心に刻まれた怒りと悲しみの傷は、未来永劫癒えることはありません。これは、個人的な恨みなどという陳腐な言葉で片付けられる問題ではないのです。

人としての「品格」の問題です。

今、その人物は、輝かしい未来を語り、市長の座に手を伸ばしています。

私は問いたい。

私の24年を、仲間の尊厳を、そして震災から立ち上がろうとする人々の祈りを踏み台にするような人物に、私たちの街の未来を託す資格が、本当にあるのでしょうか?

そして、その候補者を「良い人そうだ」「変えてくれそうだ」というイメージだけで応援している皆さん。どうか、一度だけ立ち止まって、冷静に考えてみてください。

聞こえの良い公約の裏に隠された、その人の「本性」を。

権力のない、弱い立場の人間に向ける、その人の「本質」を。

あなたの清き一票は、誰かの人生を応援するためのものであって、誰かの尊厳を傷つけた過去を帳消しにするためのものではないはずです。

無責任な応援は、時として刃となり、誰かを深く傷つけ、街の品格そのものを貶めることに繋がりかねません。

どうか、甘い言葉の仮面に惑わされないでください。

その人が本当に信頼に値する人物なのか、その魂の奥底を見つめてください。

これは、私の抵抗であり、未来への警鐘です。

この魂の叫びが、賢明なるあなたの心に届くことを、切に願っています。

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3.11東日本大震災・津波から14年。
あの未曾有の災害から立ち上がり、復興に向けて歩みを進める中で、数多くのボランティア団体・NPO法人が被災地に駆けつけ、尊い活動を続けてこられました。その献身には、心からの敬意を表します。
しかし、14年という歳月が流れ「第2期復興・創生期間」が完了しようとしている今、あえて厳しい問いを投げかけなければなりません。

東日本大震災・宮古市魚市場2011-03

 

「私たちは教訓と経験を活かしている」
そう語る震災復興系のNPOの中に、残念ながら、その言葉とは裏腹に、14年間、同じような活動を繰り返し、真の変化を生み出せず、地域の実情や新たなニーズへの対応が鈍化しているように見える組織はないでしょうか?

 

もはや「支援」が「依存」を生み、「善意」が「停滞」を招いていませんか?
発災当初、外部からの支援は不可欠でした。
しかし、復興のフェーズは刻々と変化しています。
緊急支援から本格的な生活再建へ、そして今は、地域住民が主体となった持続可能なコミュニティ形成が求められる段階に来ています。

この重要な局面において、もしNPOが過去の成功体験や組織維持に固執し、「教訓を活かす」という本来の目的を見失っているとしたら、それは復興のブレーキにすらなりかねません。

 

「化石化」するNPO
14年間、同じ看板を掲げ、同じような手法で活動を続けることが、本当に「今」の被災地のためになっているのでしょうか? 当初は斬新だったアイデアも、変化する状況に対応できなければ陳腐化します。
地域には、この14年で新たな担い手や団体が育っています。
彼ら・彼女らは、誰よりも地域の「今」を知り、未来への強い意志を持っています。
「教訓」とは、変化し続けること、そして時には「役割を終える」ことを学ぶことでもあるはずです。

 

「バトンタッチ」という名の成長戦略
今こそ、一部の震災復興NPOは、自らの存在意義を根本から問い直すべき時です。

  1. 活動の成果と「今の」地域ニーズの徹底的な検証: 本当に自分たちの活動が、現在の地域課題解決に貢献しているのか?自己満足に陥っていないか?
  2. 地域団体への積極的な権限移譲: 育ててきたノウハウ、築き上げたネットワーク、そして資金の一部を、地域の新しい担い手に託す「バトンタッチ」を真剣に検討すべきではないでしょうか。
    それは敗北ではなく、育成の成功であり、真の地域エンパワーメントです。
  3. 「活動終了」という勇気ある選択肢: もし、自分たちの役割が限定的になった、あるいは地域の主体性に任せるべき段階に来たと判断するならば、「活動終了」や「組織の縮小・再編」も責任ある決断として視野に入れるべきです。
    だらだらと組織を延命させることが、果たして地域のためになるでしょうか?「美しい引き際」もまた、組織の重要な責務です。

 

支援者・関係者への問いかけ
寄付者や支援者の皆様も、ただ「続けている」ことだけを評価するのではなく、そのNPOが「今の」課題にどう向き合い、地域主体性をどう育んでいるのか、厳しい目で見ていく必要があります。
惰性での支援が、変化を妨げる一因になっていないでしょうか。

 

結論:未来への責任
震災復興は、外部の組織が永続的に主導するものではありません。最終的には、地域住民自身が力強く未来を切り拓いていくことがゴールです。

14年目の節目に、一部の震災復興NPOに求められるのは、過去の功績にしがみつくことではなく、未来への責任を果たすこと。
それは、地域の力を信じ、適切なタイミングで主役の座を譲り、あるいは静かに舞台を降りる勇気を持つことではないでしょうか。

「教訓を活かす」とは、そういうことだと、私は考えます。

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東日本大震災・津波災害から14年が経過し、第2期復興・ 創生期間も2025年度で完了を迎える今、福島を除く「災害支援型NPO・連携復興センター」の役割と今後のあり方について、これを機会に全国の皆様に分かりやすく書き留めたいと思います。


1.連携復興センターの現状と課題
連携復興センターは、被災地の復興を支援するために設立され、当初は重要な役割を果たしてきました。しかし、時間の経過とともに、以下のような課題が顕在化しています。

【自立阻害】
・被災者や地域の団体が、センターの支援に依存し、主体的な活動を阻害している可能性があり、センターの存在が、地域の自立的な復興を妨げる要因となっている可能性があります。

【目的と手段の乖離】
・本来、センターは被災地の自立を支援するための手段であるはずが、組織の維持が目的化している可能性があり、センターの活動が、被災地のニーズと乖離し、形骸化している可能性があります。

【変化への対応不足】
・復興の段階が変化する中で、センターの役割も変化する必要があるにもかかわらず、従来の活動を継続している可能性があり、新しい課題やニーズに対応するための柔軟性が不足している可能性があります。


2.連携復興センター解散の必要性
復興創成期間の完了を踏まえ、連携復興センターは、そのミッションを終え、解散するタイミングを迎えています。

【被災地の自立促進】
・被災地は、復興の次の段階として、自立した地域社会の構築を目指す必要があります。センターの解散は、被災地が主体的に未来を切り開くための重要なステップとなります。

【新たな連携の必要性】
・復興の課題は、時間とともに変化しています。今後は、新たな課題に対応するために、より柔軟で多様な連携の仕組みが求められます。

【税金の使用方法】
・復興予算は限りあるものであり、復興の進捗状況に合わせて、予算の重点的な使用方法を変化させる必要が出てきます。


3.連携復興センターへの提言
連携復興センターは、現状を真摯に受け止め、以下の点に取り組む必要があります。

【自己点検と評価】
・自らの活動を客観的に評価し、課題を明確化する必要があります。
・被災地のニーズとの乖離がないか、常に確認する必要があります。

【段階的な縮小と解散準備】
・復興創成期間の完了に向けて、段階的に活動を縮小し、解散に向けた準備を進める必要があります。
・関係各所との連携を密にとり、円滑な解散を目指す必要があります。

【ノウハウの継承】
・これまでの活動で得られたノウハウを、被災地や他の団体に継承する必要があります。
・今後に生かせる教訓をしっかりとまとめる必要があります。


4.今後の復興に向けて
連携復興センターの解散は、復興の終わりではなく、新たな始まりです。今後は、被災地が主体となり、全国の多様な主体との連携を深めながら、持続可能な地域社会の構築を目指していく必要があります。
あくまでも時限付きの中間団体であるので、役員はもとより会員、サポーター、職員、寄付支援者が身の振り方を常に基本の再確認を行い、考えて行かなければなりません。

大船渡市の林野火災時は、被災者への直接支援が第一であるはずなのに、率先して基金を増資に走る行為には、呆れて物が言えませんでした。
取らぬ狸の皮算用をする復興支援団体の存在価値はないのです。
みなさんの理解を深める一助となれば幸いです。
ありがとうございました。

 

【参考資料】復興庁:東日本大震災からの復興の現状
https://www.reconstruction.go.jp/topics/cat45/cat45_1.html

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東日本大震災・津波災害に近いですが、岩手県沿岸で林野火災が多発し、大船渡でも平成以降最大級の大火となり、家屋にも被害が及んでいます。

大船渡魚市場

そして、支援を募る声も様々な団体から発せられており、使い道として支援団体の活動に宛てられるのか、直接被災された方に届く支援なのかを寄付者が見分ける必要があります。

何よりも、直接的な支援能力や姿勢を持たない人・組織が包括的な支援を掲げることには、さまざまな問題があります。

その理由を書き留めたいと思います。

1.「与える」だけでは「変える」につながらない

【直接支援の重要性】

・個々のニーズを深く理解し、的確なサポートを提供するには、専門的な知識や経験、そして何よりも当事者と向き合う姿勢が不可欠です。

・直接支援を通じて得られる現場の知見は、包括的な支援を計画・実行する上での基盤となります。

【中間支援の限界】

・資金や情報の提供だけでは、受け手がそれを有効活用できるとは限りません。

・提供された資源が、具体的な課題解決や価値創造に結びつかなければ、社会的なインパクトは限定的です。情報を与えた側が、あたかも支援をしたような錯覚に陥ってしまう事もよくあります。

2.自覚の欠如と責任の所在

【支援の質の担保】

・支援を標榜するならば、その質と成果に対して責任を持つ必要があります。しかし、「与える」だけの支援では、責任の所在が曖昧になり、改善や評価が困難です。

【当事者意識の欠如】

・直接的な関与を避けることで、支援者は現場の現実から乖離し、当事者意識を失いがちです。結果として、表面的な支援にとどまり、本質的な課題解決に貢献できません。

3.なぜ指摘されないのか?

【批判の難しさ】

・善意に基づく活動に対して、批判的な意見を述べることは、心理的な抵抗を伴います。特に、資金提供者の立場にある場合、批判はタブー視されやすい傾向があります。

【評価基準の曖昧さ】

・支援の成果を評価する明確な基準がないため、表面的な活動だけで評価されてしまうことがあります。資金を提供したという事で、支援をしたとみなされる事も多々あります。

【関係性の重視】

・時には、支援をする側とされる側の関係性において、強く指摘できない関係性も存在します。

4.解決策

【直接支援と中間支援の連携】

・直接支援で得られた知見を基に、中間支援が戦略的に資源を投入することで、より効果的な支援が実現します。

【評価システムの確立】

・支援の質と成果を客観的に評価できるシステムを導入し、責任の所在を明確化する必要があります。

【当事者参加の促進】

・支援を受ける側が主体的に参加し、意見を表明できる場を設けることで、よりニーズに合った支援が可能になります。

支援とは、「与える」ことではなく、「変える」ことであり、真に社会に貢献するためには、直接的な関与と責任ある姿勢が不可欠です。

「変革の第一歩」となるように、視野を広くして己の立ち位置をしっかり考えなければなりません。

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東日本大震災・津波(東北地方太平洋沖地震)の発生(2011年3月11日14時46分18.1秒)から、12年が立ちました。
岩手県宮古市出身で、NPOに参画し23年目の一兵卒が、東日本大震災・津波より派生した復興支援のNPO法人の今後の役割や課題を考察し、注文します。

東日本大震災における復興支援NPO法人の今後の役割は、
・被災地のニーズに応えるために、物資や資金、人材やノウハウを効果的に配分する。
・被災地の現状や課題を全国に発信し、関心や支援を持続させる。
・被災者や地域住民と協働し、自立的な復興プロセスを支援する。
・復興財源が減少する中で、自らの活動を継続可能な形に変革する。
という事が考えられます。復興支援NPO法人は実際に行えているのでしょうか?

復興支援NPO法人の課題は、
・被災地のニーズが多様化し、専門性や協働性を求められる中で、自らの活動領域や役割を明確にすること。
・被災地と全国の関係者とのコミュニケーションや連携を維持しながら、地域主体的な復興に向けて支援を移行すること。

・復興財源や寄付金が減少する中で、自らの活動資金や人材確保をどうするか。

・社会課題の解決に向けて、他のNPO法人や企業、行政などと共創的に連携する方法を模索すること。

という事が考えられます。このような課題を意識しているでしょうか?

復興支援NPO法人の活動期間の目安については、
・復興支援NPO法人の活動期間は、災害の規模や被害状況、地域のニーズや要望などによって異なりますが、一般的には数年から10年以上に及ぶ場合もあります。
・復興支援NPO法人は、災害発生直後から緊急支援を開始し、その後は復旧・復興・再生という段階に応じて活動内容を変えながら長期的な支援を続けています。
・復興支援NPO法人は、被災地の自立や持続可能性を重視し、地域住民や行政と協力しながら活動を進めています。
以上のようなことが、目安として考えられます。
そのため、活動期間の終了時期は明確に決められていない場合も多く、適切な引き渡しや引き継ぎを行う必要があります。

しかし、あの日から12年。

あの惨劇を現地で経験し、目の当たりにした復興支援NPO法人の職員・役員は、居ないのが事実です。

それなのに「3月11日。私たちは活動の原点に立ち返りながら、少しずつですが丁寧に、 被災地に寄り添いながら、また一年、皆様とともに歩んで参ります。」と「いわて連携復興センター」の代表理事は、身の振り方も知らずに呑気なことを言っています。

どこか変ではありませんか?誰も気がついていないのか?とでも思っているのでしょうか?
そういうことを発言する人を排除する復興支援NPO法人は、必要ありません。
被災者からすると、はっきり言って迷惑です。虫酸が走ります。
今一度、しっかりあなた方の存在意義を考えてください。

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久しぶりに、「いわてNPOセンター」と「大雪りばぁねっと。」の事件からくりの話をしました。
ぶちゃけどう感じているの?誰が悪いの?という個人的な依頼を受けたもの。

盛岡に出現した「たろし滝」

ブレーキをかけるタイミングは何度もあった。
どうにかしちゃった人、忖度しちゃった人。
外に出たら、大変なことになるんでしょうね…。

しかし、「大雪りばぁねっと。」時代の宮古地域振興センターのNPO推進担当(当事者で現役の県職員)は、どう思っているんだろうか?
責任を感じて、一生生きていくんだろうな…。
でもあんな人だから、そんなことはないか!
つけを払っている人は、何人も居るのにね。

まぁ、分かってくれる人が数人でもいればいいのです(笑)
こっちが様々握ってるって気づかないのが本当に残念です…。
知らないふりをして、ふてぶてしく生きてるって何なん?知らんけど。

【参考資料】平成25年9月定例会 決算特別委員会会議録【岩手県】
平成25年11月25日(月)大雪りばぁねっと事件について
http://www3.pref.iwate.jp/gikai/user/www/Zenbun/page/conferenceId/256/pageStart/679113/pageEnd/679418/

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「大雪りばぁねっと・山田町民事訴訟」山田町は控訴を諦めてしまったか…。

山田揚げせんべい

全額支払いまで争う姿勢というか…「全容解明してしまうと、困ってしまう何かがある」という事が確定した。という事ですよね?

 

この裁判は、内外への単なる「やってる的なアピール」に過ぎなく、そして元代表理事の支払い能力は無いに等しいので、少なくとも6億円は山田町民の負担となるという事です。

 

国からの補助申請を管理していた「山田町」はそうなのですが、肝心な「岩手県」は責任逃れに成功しています。こういう案件をうやむやにしていると「2度あることは、3度ある」になりかねません。

 

岩手県は、「いわてNPOセンター」、「大雪りばぁねっと」2ストライク中です。

行政職員は、当時の予算執行者・早期退職天下りな銀河鉄道先輩や地域振興のNPO担当職員ように、ならないよう自身を律してください。アウトになったらたいへんです。

国からのペナルティは怖いですよ。

 

予算使い切り、町は控訴せず 山田のNPO「大雪」問題【岩手日報】より
山田町は27日、町が東日本大震災の緊急雇用創出事業を委託していたNPO法人「大雪(だいせつ)りばぁねっと。」(北海道旭川市、破産手続き中)の予算使い切り問題を巡り、同法人元代表理事の受刑者(40)=業務上横領罪などで服役中=に5681万円の支払いを命じた一審盛岡地裁判決について、控訴しない方針を示した。(2019.02.28)
https://www.iwate-np.co.jp/article/2019/2/28/48025

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小職はいつも本気で仕事をしているが、本気で物事を言うと年上のアホども連中に総スカンされるのが悲しいので、ここに書き溜めています…。

おまけに我が法人の上層部や某行政職員からは「公式アカウントや公の役職名義では発信してくれるな」というこの時代に訳の分からない圧力もありますけれども…おい、またかよ!状態になりかねないので、私が「当たり前で正論しか言わない」と言われた小言を発信させてもらう。

「東日本大震災・津波」から、何も学んでいない支援団体が、東北に多いのが恥ずかしい。

その構成員には、被災した方はほとんど居なくなっていて、実働からも離れているという事実もある。
「被災した現地に行く」という事だけが支援ではなく、様々な間接支援の方法をこれでもか!と学んだはずです。
我々、非営利セクターの使命は、直ぐに駆けつける「スーパーヒーロー」ではなく、刻々と変化する現状を遠くに居ながら感じ、長期的な目で物事を判断する「あしながおじさん」であるべきだと考える。

一歩間違えれば、その地域の復興を遅らせたり、地域の経済を潰す要因となりかねないからです。

それが分からなければ、いくら経っても「新しい公共の担い手」として認めてもらえないと思います。

これはゲームではありません。クリア出来るステージをレベルアップしないで、難しいフリをして何回も何回も同じこと繰り返し、ポイントを稼いでいるわけではありませんよね?

しかし、災害対策会議を開くのは大賛成ですが「文殊の知恵」ではなく、「船頭が居すぎ」て結局のところどうするかが決まらない「だたの寄り合い」になっているようなので、「ご苦労様だな」と思い小職は参加しても厄介なことになりかねないので、静観しています。

今回の大雨災害でボランティアを必要とする現場は「12府県」で、範囲がとても広いのが特徴です。

全国社会福祉協議会や自治体、現地の非営利セクターから何らかの支援調整の方向性が示される時期が来るまで、支援の偏在が生じないよう、注視していきたいと感じています。

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プロフィール

岩見 信吾 / IWAMI Shingo

岩見 信吾 / IWAMI Shingo

NPOスペシャリスト・地域情報化プランナー: @IwaminTV / @iwateNPO / @IwateNow / @aiinaNPO 元副所長・管理者/魚ログ・三鉄ログ創設/ #盛岡星人 /産学民公連携協働,環境と地域ICT,地域DX,まちづくり,商品開発,災害復興。/日本経済新聞【地域情報化大賞 2008】日経MJ賞 受賞:三陸いわて産地魚市場の環境を意識した地域情報化/農林水産省ボランタリープランナー/岩手県宮古市(旧:新里村)出身、岩手県盛岡市在住 [詳細]

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