「ツキノワグマが市街地に出没」というニュースが、岩手県内でも毎日のように報道されています。
人々の暮らしに不安が広がる一方で、山から出てきてしまったクマが駆除されるという悲しい現実もあります。
なぜ、クマは危険を冒してまで街に下りてくるのでしょうか?
その大きな理由の一つが、山の中の「餌不足」です。
特にクマの主食である「どんぐり」(ブナやミズナラの実)が凶作の年は、食べ物を求めて人里まで移動してくると言われています。
そこで、クマを一方的に「追い払う」だけではなく、「クマが安心して山で暮らせる環境」を私たち人間が積極的に作ることで、この問題の根本にアプローチする取り組み案をご紹介します。
それが、「クマのための豊かな森」を人工的に作り、山に返すプロジェクトです。
整備・完了までの年数や少雨対策の水源をどう確保するのかという事も考えないとですが…
人間の生命に関わることで、不謹慎な案ですが…すみません。
提案:「クマの森」プロジェクト【案】
この取り組みの核心はシンプルです。クマが好む食べ物が一年を通して実る森を、計画的に山の中に作るというものです。
- 何を植える?
- どんぐりの木(ミズナラ、コナラ、ブナなど)
- 山葡萄(やまぶどう)
- 栗(クリ)
- その他、サルナシや柿など、クマが好む実のなる木
これらの木々を、人里から離れた奥山に計画的に植林・育成します。
「春は新芽、夏は木の実、秋はどんぐり」といったように、季節を通して安定した「食堂」を山の中に用意することで、クマが餌を求めて人里まで下りてくる必要性を減らすのが狙いです。
実現するための「カギ」は岩手の既存資産
「そんな森を作るなんて、どこに? お金は?」と思うかもしれません。
しかし、この提案には、岩手県がすでに持っている2つの重要な「資産」を活用できる可能性があります。
1. 場所:県の管理する森・県有林「県行造林区域」
岩手県には「県行造林区域」という土地があります。
これは、県が土地の所有者さんと契約して造林(木を植え育てる)を行っている森林で、県の管理下で計画的に森林整備が行われています。
検索情報によれば、これらの森林の中には、戦後の復興期などに植えられたスギやカラマツといった針葉樹(クマの餌は少ない)が多い場所も含まれます。
提案:
これらの「県行造林区域」で、今行われている間伐などの整備に合わせて、新たにクマの餌となる広葉樹(どんぐりや山葡萄など)を植えていくのです。針葉樹ばかりの森から、多様な実のなる「クマの森」へと転換していくイメージです。
2. 財源:私たちが納めている「いわての森林づくり県民税」
私たちは「いわての森林づくり県民税」という税金を納めています。
この税金は、すでに「環境重視の森林づくり」や「森林との共生」のための事業、具体的には手入れの行き届かない森林の間伐や、里山林の整備活動などに使われています。
提案:
この県民税の使い道として、「ツキノワグマとの共生」をより明確に位置づけ、「クマの餌場となる森づくり(広葉樹の植栽)」を新しい事業として加えてはどうでしょうか。
これは、税の目的である「豊かな森林づくり」や「森林との共生」にも完全に合致するはずです。
期待される効果
この「クマの森」プロジェクトが実現すれば、以下のような効果が期待できます。
- クマの市街地への出没が減る山奥に安定した「食堂」ができれば、クマが危険な人里へ下りてくる動機が減ります。
- 人間とクマ、両方の安全が向上する市街地での遭遇(人身事故)リスクが減り、人もクマも安全に暮らせるようになります。結果として、駆除されるクマの数を減らすことにもつながります。
- より豊かな森(生物多様性)が育つスギやカラマツだけの森よりも、どんぐりや山葡萄が実る多様な広葉樹の森は、クマ以外の多くの野生動物にとっても貴重な生息場所となります。
まとめ
ツキノワグマの出没は、私たち人間に「山の環境が変わりつつある」というサインを送っているのかもしれません。
クマをただ恐れ、遠ざけるだけでなく、私たち自身の税金と県の土地(資産)を使い、クマが安心して暮らせる山を「再生」していく。
この「クマの森」プロジェクトは、岩手県が目指す「ツキノワグマとの共生」に向けた、具体的で現実的な一つの「答え」になるのではないでしょうか?
森林と動物との共生は、震災以降に爆誕したメガソーラーや風力発電所の整備の影響も少なからずあると思われます。
野生動物の数(頭数)の駆逐・駆除管理も必要ですが、このような自然の森林再生も並行して行ったほうがいいと感じます。
ツキノワグマに関わらず、鹿・イノシシなどの農作物の野生動物の食害にも有効かと…。
プロフィール

岩見 信吾 / IWAMI Shingo
NPOスペシャリスト・地域情報化プランナー:
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元副所長・管理者/魚ログ・三鉄ログ創設/ #盛岡星人 /産学民公連携協働,環境と地域ICT,地域DX,まちづくり,商品開発,災害復興。/日本経済新聞【地域情報化大賞 2008】日経MJ賞 受賞:三陸いわて産地魚市場の環境を意識した地域情報化/農林水産省ボランタリープランナー/岩手県宮古市(旧:新里村)出身、岩手県盛岡市在住 [詳細]
「私たちの街も、もっと【稼げる】ようにならなきゃ!」
最近、そんな言葉をよく耳にしませんか? 観光客を呼び、新しい商業施設を作り、とにかく効率よく収益を上げる。
一見、とてもポジティブな流れに思えます。
しかし、この「稼ぐ」や「効率化」という考え方を、むやみに「公共サービス」や「福祉」、さらには「歴史・文化・教育や景観の保全」に持ち込むと、深刻な問題が起きることをご存知でしょうか。
ピカピカの駅前や、短期的な「成果」の裏側で、私たちの暮らしや地域経済が静かに蝕まれていく危険があるのです。
今回は、その「ワナ」について分かりやすく解説します。
そもそも「稼ぐ事業」と「支える事業」はゴールが違う
まず、大前提として「まちの事業」には大きく分けて2つの種類があります。
- 稼ぐ事業(営利的な事業)
- 目的: 利益を最大化すること。効率(投資利益率)が最優先。
- 例: 観光地の開発、特産品の販売、商業施設の誘致。
- 考え方: 「儲かるか、儲からないか」が大事な判断基準。
- 支える事業(公共的・福祉的な事業)
- 目的: 住民の生活の質(公共の福祉)や安全を「最低限」保障すること。街のアイデンティティ(独自性)を守ること。
- 例: 公園、図書館、子育て支援、福祉、地域のバス路線、歴史・文化・景観の保全。
- 考え方: 「儲かるか」ではなく、「そこに必要な人がいるか」「それが街の未来にとって必要か」が大事な判断基準。
問題は、この2つを混同し、「2.支える事業」に「1.稼ぐ事業」のモノサシを当てはめてしまうことです。
「効率化」というモノサシが歪み(ひずみ)を生む
では、福祉や公共サービス、文化を「効率」や「見た目」で判断すると、どんな「歪み」が生まれるのでしょうか。具体的な例を見てみましょう。
歪み1:見た目優先で、生活インフラが崩れる
【例】ピカピカの駅前広場 vs ボロボロの水道管
- 稼ぐ視点: 「観光客が降り立つ駅前は、街の顔だ!ピカピカなモニュメントを建てて、イベント広場を作ろう!」(見た目が良く、成果が分かりやすい)
- 支える視点: 「(予算がそちらに回され)もう何十年も交換していない水道管や、老朽化した学校の耐震補強が後回しになってしまう…」(見た目は地味だが、生活に不可欠)
【結果】 見た目は良くなっても、ある日突然、水道管が破裂して断水したり、災害時に学校が危険な場所になったりします。これは市民生活への直接的な不利益です。
歪み2:効率優先で、暮らしの足が奪われる
【例】採算の取れないバス路線の廃止
- 稼ぐ視点: 「山間部を走るあのバス路線は、1日に5人しか乗らない。赤字だから廃止しよう。これが『効率化』だ。」
- 支える視点: 「その5人は、病院や買い物に行くために、そのバスが『唯一』の交通手段であるお年寄りかもしれない。」
【結果】 会社としては「赤字」が消えて効率化されますが、その5人の市民は移動の自由を奪われ、生活が立ち行かなくなります。これは公共の福祉の崩壊です。
歪み3:コストカットで、街の「魅力」が失われる
【例】「儲からない」歴史的な街並みや文化財の放置
- 稼ぐ視点(短期的):「あの古い街並みを維持するのは金がかかる。景観保全の予算をカットしよう。文化財の修繕費も削れ。目先の利益にならない。」
- 支える視点(長期的): 「その歴史や文化こそが、他の街にはない『唯一無二の魅力』であり、住民の誇り(アイデンティティ)の源泉ではないか?」
【結果】 目先のコストは削減できますが、街はどこにでもあるような「のっぺりとした風景」に変わっていきます。街の魅力が失われれば、観光客は来なくなり、結果として「稼げる街」からも遠ざかってしまいます。これは地域の「長期的な資産」を自ら捨てているのと同じです。
歪み4:「成果」の数字だけが求められる
【例】「来館者数」だけを追いかける図書館
- 稼ぐ視点: 「図書館の価値は『来館者数』だ。専門書の購入(コスト)を減らし、流行りのカフェを併設して、とにかく人を集めよう。」
- 支える視点: 「静かに調べ物や勉強をしたい学生、専門書を借りたい研究者、地域の歴史を学びたい住民の居場所がなくなってしまう。」
【結果】 「来館者数」という数字(見た目)は達成されますが、図書館本来の「知のインフラ」という公共的な役割が失われていきます。
その「歪み」は、回りまわって地域経済も壊していく
「でも、福祉や文化を切り捨てないと、街全体が破綻してしまうのでは?」と思うかもしれません。
しかし、逆です。「支える事業」を切り捨てることこそが、長期的に地域経済を不利益に導きます。
【魅力が失われたケース】
- コストカットで歴史的な景観や文化が失われる。
- 街が「どこにでもある退屈な場所」になる。
- 観光客が減り、観光収入が落ち込む。
- 街に愛着を持つ住民も減り、新しい人を惹きつけられず、人口が流出する。
【暮らしの足が失われたケース】
- バスの赤字路線が廃止される。
- 高齢者などが買い物に行けなくなる。
- 地域の小さな商店がお客様を失い、廃業する。
- 「住みにくい街」という評判が広がり、人口が減る。
このように、「効率化」のために切り捨てたはずの「コスト」が、何倍もの「不利益」となって地域経済全体に跳ね返ってくるのです。
まとめ:「稼ぐ」力は、「支える」ために使おう
「稼ぐまちづくり」が悪いわけでは、決してありません。新しい挑戦で収益を生み出すことは、街の活力を保つために不可欠です。
大事なのは、その順番と目的です。
- ダメな例:「稼ぐ」こと自体が目的になり、公共サービスや福祉、文化・景観を「コスト」として削っていく。
- 良い例:住民の暮らしと街の魅力を「支える」という土台をしっかり守るために、その原資として「稼ぐ」力を使う。
見た目がキレイな街も素敵ですが、それ以上に「誰もが安心して暮らし続けられ、誇りを持てる街」こそが、本当に強く、持続可能な街ではないでしょうか。
あなたの街の「効率化」や「新しい計画」が、本当に「暮らし」と「未来の魅力」を支えるものになっているか、ぜひ一度立ち止まって考えてみてください。
このように間違った「稼ぐまちづくり」を狂犬的に受講生を増やし推進しようとする教育者、街づくりコンサルタントやファシリテーターも間違った教育の流布をしているので、十分責任があると考えます。
地方公共団体の間違った、時代に沿わないPFIやP-PFIもそうです。
「岩手公園の活用」や盛岡駅前の「木伏緑地の現状」をぜひ見てみてください。
プロフィール

岩見 信吾 / IWAMI Shingo
NPOスペシャリスト・地域情報化プランナー:
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元副所長・管理者/魚ログ・三鉄ログ創設/ #盛岡星人 /産学民公連携協働,環境と地域ICT,地域DX,まちづくり,商品開発,災害復興。/日本経済新聞【地域情報化大賞 2008】日経MJ賞 受賞:三陸いわて産地魚市場の環境を意識した地域情報化/農林水産省ボランタリープランナー/岩手県宮古市(旧:新里村)出身、岩手県盛岡市在住 [詳細]
盛岡市が発表した「7.6億円 123事業廃止見直し案」について、私が思うことを盛岡市長への手紙にて、盛岡市のホームページから投函しました。
最近、議員でもないのに、何をやっているの?と言われますが、無所属・底辺の「一般市民」がするべき行動としてやっています。
【件名】 「7.6億円 123事業見直し案」に関する市民の声と、地域文化・経済への深刻な影響について時下、市長におかれましては、本市の未来に向けたご尽力に深く感謝申し上げます。
この度、貴市が発表された「123の事業見直しによる7億6,000万円確保」の報道に接し、一市民として深い懸念を抱いております。
新しい給食センター整備の財源確保の必要性は理解しつつも、その手法と見直し対象事業の中身に、看過できない問題があると感じています。
懸念点1:見直しの優先順位の誤りと、効率化優先がもたらす歪(ひずみ)
今回の見直し案は、かつての国の「事業仕分け」のパフォーマンスを想起させます。
まず問われるべきは、事業の中止や補助金カットありきではなく、運営方法の組み替えや効率化による改善が先に徹底的に検討されたのか、という点です。
市民の目には、そのプロセスが欠落したまま、安易な事業廃止という手段が選ばれているように映ります。
これでは、見直しの優先順位が根本的に違っていると言わざるを得ません。
また、市の広報誌を削減するなど、効率化を優先するあまりの歪(ひずみ)は、必ず「市民生活の不利益」に直結します。
「経営改善」の名のもと、市民サービスや情報へのアクセスが後退することを強く危惧します。
懸念点2:地域経済、そして「盛岡の価値」そのものへの破壊行為
「いわて盛岡シティマラソン」や「もりおか街なかイルミネーション」といった事業は、単なるイベントではありません。
全国から人を呼び、地域経済を潤わせる重要な役割を担っています。
さらに申せば、これらのイベントや、貴市がこれまで進めてこられた【歴史的町並みの保存活用、観光推進事業は、単なる「稼ぐまちづくり」の手段ではなく、盛岡のアイデンティティを形成する「公共的要素」】であります。
これらの多くは、10年以上の歳月をかけて市民と共に継続し、ようやく実を結び始めている大切な財産です。
このタイミングで補助金や事業費をカットすることは、個々の事業を止めるにとどまらず、これまで積み上げてきた【「盛岡らしさ」「盛岡ブランド」そして市民の「シビックプライド(街への誇り)」そのものに対して、市が「ノー」を突きつけるに等しい行為】です。
確保できる市の7.6億円をはるかに上回る経済的損失と、市民の誇りの喪失を招くのであれば、それは「経営改善」ではなく「破壊」です。
結び
市が来年2月ごろの正式決定前に、影響を受ける団体から意見を聞く機会を設けていると承知しております。この機会を形式的なものとせず、以下の点を真剣に再検討していただくよう、強くお願い申し上げます。
- 事業中止を決定する前に、運営方法の組み替えによる継続の道を徹底的に模索すること。
- 事業がなくなることで「盛岡が何を失うのか」という、【金銭では測れない「街の価値」「人のつながり」、そして市民が育んできた「シビックプライド」】を、数字の論理だけで切り捨てないこと。
- 各事業の削減額と、その事業がもたらす地域経済への波及効果(機会費用)を、多角的な視点から詳細に比較検討し直すこと。
給食センター整備と並行して、市民が長年愛し、街の活気の源となってきたイベントや文化を「なし崩し」にしない、真に持続可能な「盛岡の価値」を守る改革を望みます。
市民の代表である市長に、冷徹なコストカットではなく、未来を見据えた温かい経営判断をされることを切に期待し、この手紙を捧げます。
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盛岡市の事業見直し・廃止関連の報道を見て、ちょっと黙っていられなく「緊急で」ブログを書いています。
先日、盛岡市が「123の事業を見直して、来年度から7億6000万円を確保する」という案を発表しました。
盛岡市 123事業見直しで7億6000万円余確保の案示す【NHK盛岡放送局】
盛岡市は、市の123の事業について廃止などを行うことで、来年度以降、事業費ベースで7億6000万円余りを確保するとした見直しの案を、24日開かれた市議会の全員協議会で明らかにしました。2025年10月24日
https://news.web.nhk/newsweb/na/nb-6040027577
市の新しい給食センター整備など、大型事業のお金が必要なのは分かります。
そのために「自治体経営改善事務局」なんていう新しい部署まで作って、見直しを進めてきたそうです。
その結果が、7.6億円の確保。 数字だけ見れば「お!市長、よく頑張ったな!!」と思うかもしれません。
でも、その中身を見て、いくら公約とはいえ私は「強い違和感と不安」を覚えました。
なにか悪い事でもした事を挽回するために躍起になっている感じもするし、市民のどんな「もりもりな話」を聞いてきたのか、何より市議会議員も市職員も「ボーっと」してんな!と・・・。
まるで「事業仕分け」パフォーマンス
見直しの具体例として、「いわて盛岡シティマラソン」や「もりおか街なかイルミネーション」など78事業で、市の負担金(補助金)をやめる・廃止、とあります。
これ、どこかで見た光景じゃないですか? そう、かつて民主党政権が行った「事業仕分け」です。
「なんで2位じゃダメなんですか?」の日本を沈没寸前に陥れ、後に【悪夢の3年間】とまで呼ばれた旧民主党政権の代表作品です。
あの時も、「ムダを削減する」という大義名分のもと、多くの文化事業や研究がやり玉に挙げられました。
今回も、市議会から「なぜシティマラソンを廃止するのか」「どういう基準で必要性を検討したのか」という至極まっとうな意見が出ています。
フタを開けてみれば、十分な議論もなく、「なんとなく派手だから」「すぐに効果が見えにくいから」という理由で切られていないか?
市民に「改革してますよ!」とアピールするための、見かけ倒しのパフォーマンスに見えてしまうのです。
それは「経営改善」か、それとも「冷酷なコストカット」か
私がもっとも強く感じたのは、この手法が「カルロス・ゴーン氏がやったような、冷酷で乱暴なコストカット」【ヤッちゃった…ニッサン】にそっくりだ、ということです。最後は、作業員、海外に逃亡するためコントラバスになってしまいました。
「いわて盛岡シティマラソン」は、今や全国から多くのランナーが集まる、盛岡を代表するイベントに育ちました。
盛岡らしさ・盛岡ブランドの事業も含まれていて、妻も関わっている歴史的町並み・景観保全、観光推進事業も含まれています。
これらは単なるイベントやソフト事業ではなく、盛岡が世界から「行くべき都市52」の一つとして注目されるきっかけにもなった、【歴史・文化や公共性の強い事業:盛岡ブランド・シビックプライド】そのものであり、この【地域資源】が、今、無駄になる瀬戸際にあるのです。
これらに市が負担金を出すのをやめる事業を縮小する。 一見「市の財政は助かる」と思うかもしれません。
でも、本当にそうでしょうか? これらのイベントが縮小したり、最悪なくなったりしたらどうなりますか?
- 全国から来ていたランナーや観光客が来なくなる。
- 彼らが使うはずだった宿泊費、飲食代、お土産代といった「地域への経済効果」がゴッソリ消え去ります。
- イベントを支えていた設営業者、印刷会社、警備員、飲食店、アルバイト…そうした人たちの仕事が減ります。
これは、回り回って「地域経済への悪循環」「中小企業の破綻」、「ワーキングプアを増やす」ことにつながりかねません。
市の負担金7.6億円をケチったことで、それ以上の経済的損失を生み、市民の生活を苦しくさせる。
これは「経営改善」ではなく、ただの「破壊」であり、民間経営者、青年会議所出身の市長とは思えない発想力です。
積み上げてきた「盛岡の価値」を壊さないで
さらに、市の広報誌を月2回から1回に減らすといった見直しも入っています。
情報発信の機会を減らすことも、市民サービスの後退です。
これでは、市民生活や街の魅力という「外側」ばかりを削り、行政の「内側」の効率化は後回しにされているように見えます。
まさに【「市民により強く、行政により優しい」街づくり】を、進めているかのようです。
給食センターはもちろん大事です。でも、そのために今まで市民や市が一体となってコツコツと積み上げてきたイベントや文化、景観、街の活力を「なし崩し」にしていいはずがありません。
お金は大事です。でも、お金で測れない「街の価値」や「人のつながり」、それこそニューヨーク・タイムズ「2023年に行くべき52か所」の評価にも繋がった「盛岡らしさ」である【歴史・文化・景観、公共性の強い事業】を、数字だけの論理で切り捨てるのは、とても暴力的すぎます。
市は来年2月ごろに正式決定する前に、影響を受ける団体から意見を聞くとしています。
ぜひ、表面的な数字だけでなく、その事業がなくなることで「盛岡が何を失うのか」を真剣に考えてほしいです。
これは、単なる「節約」の問題ではないと考えます。
「生贄・ゾンビの街、もりおか」にならないためにも・・・これがあの「もりおかアゴラ・デザイン戦略」なのですね?!
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岩見 信吾 / IWAMI Shingo
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AIを活用して、手書きイラストを画像にして動画へ。
Google Gemini と OpenAI Sora2 連携をしてみました。
なんか分かんないけれど、スゴいですね。
原画の世界観も芸術的?でアレなんでしょうけれど…あ、妻が描いた私のイラストです。
著作権違反が問題ですが、良い活用法だと。
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写真で、動画が生成できました。
音声も自動生成です。

この動画は、続きの生成を2回繰り返したものを繋げています。
顔が別人になるコマもありますが…スゴいです。
OpenAI 動画生成モデル Sora2 も試してみます。
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岩見 信吾 / IWAMI Shingo
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「地域活性化」や「まちづくり」という言葉が、当たり前のように使われるようになりました。
学生が地域に入ってフィールドワークをしたり、若手デザイナーがおしゃれな空間をプロデュースしたり…一見、とても素晴らしい活動に見えますよね。
でも、その裏側で「正直、迷惑なんだよな…」とため息をついている地域住民がいるとしたら、どうでしょうか?
良かれと思ってやったことが、なぜかすれ違ってしまう。
今回は、そんな地域づくりに潜む「独りよがり」のワナと、そのすれ違いをなくすための「重要なキーパーソン」についてお話ししたいと思います。
なぜ?学生の「調査」が地域を疲れさせるワケ
やる気に満ちた学生が地域を訪れ、住民にヒアリングをする。これは、多くの大学で行われている「地域フィールドワーク」の光景です。
しかし、これがしばしば地域住民の負担になっています。一体なぜでしょうか?
指導者が「お客様気分」で地域を知らない
一番の問題は、学生を指導する街づくりコンサルタントや大学の教授、下請けコーディネーター自身が、その地域を深く理解していないケースが多いことです。
- 地域の歴史や人間関係を知らないまま学生を送り込む。
- 「地域課題を解決してあげる」という上から目線を持っている。
- 学生への教育が不十分で「地域に学ぶ姿勢」を教えていない。
指導者がこれでは、学生も「調査対象」としてしか地域を見ることができません。
例えるなら、あなたの家にいきなり知らない学生がやって来て、「この家の問題点を教えてください!解決策を考えてあげます!」と言っているようなものです。
失礼だと感じませんか?
「またその質問?」繰り返される一方的なヒアリング
地域住民からすると、毎年違う大学の、違う学生がやって来ては、同じような質問を繰り返します。
「どんなことに困っていますか?」 「この地域の魅力は何ですか?」
彼らはレポートを書いたら、もう二度とこの地を訪れないかもしれません。住民にとっては、貴重な時間と善意を「消費」されているだけ…そんな無力感が募ってしまうのです。地域は、学生の学びのための「無料の教科書」ではないのです。
デザイナーの「おしゃれな提案」が浮いてしまう現実
次に、デザイナーが関わる地域づくりについてです。彼らが作る美しいデザインや、洗練された空間は、確かに魅力的です。
しかし、ここにも大きな落とし穴があります。
机上の空論と現場の「温度差」
デザイナーは、課題を「デザイン」で解決しようとします。
例えば、「若者が集まる場所がない」という課題に対し、「おしゃれなカフェを作りましょう!」と提案する。
計画書は完璧で、完成予想図はとても魅力的です。
しかし、「そのカフェ、誰が毎日運営するの?」という最も重要な視点が抜け落ちていることがあります。
- 運営する人の人件費は?
- 地域の人は本当にカフェを求めている?(公民館の畳で茶飲み話がしたいだけかも…)
- イベントの時だけ盛り上がって、普段はガラガラ…なんてことにならないか?
現場のリアルな営みや人間関係を無視した「机上の計画」は、地域の実情と大きなズレ(不均衡)を生み、結局は誰も使わない「ハコモノ」になってしまう危険性があるのです。
見た目の良さに惹かれる若者の危うさ
こうした「おしゃれな地域づくり」は、SNS映えもするため、若者や学生の心を掴みやすいという特徴があります。
「あのデザイナーが関わっているなら、面白そう!」 「こんな素敵な場所で活動できるなんて、最高!」
しかし、彼らはプロジェクトの「キラキラした部分」にだけ惹きつけられ、その裏にある地道な作業や、泥臭い人間関係の調整から目をそむけがちです。イベントを手伝ってチヤホヤされ、満足して帰っていく。それでは、地域に根付くはずがありません。
結局、見た目のデザインと地域住民の日常との間には大きなギャップが生まれ、「私たちのための地域づくりじゃなかったね」という寂しい結果に終わってしまうのです。
すれ違いをなくす鍵は「地域の通訳者」というキーパーソン
では、どうすればこうした悲しいすれ違いを防げるのでしょうか?
その答えは、「地域との通訳的な人材」を見つけ、その人と共に活動することです。この存在こそが、プロジェクトの成否を分ける最も重要なキーパーソンと言えます。
「通訳者」ってどんな人?
「通訳者」とは、単に言葉を訳す人ではありません。
- 地域側の言葉(方言、価値観、暗黙のルール、人間関係)
- よそ者側の言葉(専門用語、ロジック、プロジェクトの目的)
この両方を深く理解し、両者の間に立って「文化」や「感情」まで翻訳してくれる人です。
例えば、このキーパーソンは、こんな風に両者の橋渡しをします。
学生に対して: 「いきなり『課題は何ですか?』なんて聞いたらダメだ。まずはお茶飲み話に付き合って、畑仕事を手伝ってからだよ。そうすれば、ポロッと本音を話してくれるから。」
デザイナーに対して: 「その計画は素晴らしいですが、この地域ではまず区長さんと○○さんにお伺いを立てないと、誰も協力してくれませんよ。順番が大事なんです。」
地域住民に対して: 「あの若者たちは、別に地域をバカにしてるわけじゃないんです。ただ、やり方を知らないだけ。なんとか地域の力になりたいっていう気持ちは本物なんですよ。」
このように、お互いの誤解を解き、スムーズなコミュニケーションを可能にしてくれる潤滑油のような存在。
それが「地域の通訳者」なのです。
どうすれば、地域と本当に関われるのか?
これから地域に関わろうと考えているあなたが、まずやるべきこと。
それは「すごい提案」を考えることではなく、「信頼できる通訳者」を探すことです。
Uターンしてきた若者、地元のNPO職員、外の世界も知っている役場の人、地域のことを何でも知っている世話好きな商店主…。
そうしたキーパーソンを見つけ、敬意を払い、パートナーとして連携すること。それが成功への一番の近道です。
そして、最終的にはあなた自身が、地域に深く入り込み、よそ者の視点も持ち合わせた「通訳者」の一人になることを目指すべきなのかもしれません。
地域づくりは、派手なイベントや即効性のある解決策を求めるものではありません。
そこに住む人々の日常に寄り添い、共に汗を流し、時間をかけてゆっくりと関係を育んでいく、地道な営みなのです。
どうか、「独りよがりなヒーロー」ではなく、地域にそっと寄り添える「良き隣人」を目指しましょう!
プロフィール

岩見 信吾 / IWAMI Shingo
NPOスペシャリスト・地域情報化プランナー:
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元副所長・管理者/魚ログ・三鉄ログ創設/ #盛岡星人 /産学民公連携協働,環境と地域ICT,地域DX,まちづくり,商品開発,災害復興。/日本経済新聞【地域情報化大賞 2008】日経MJ賞 受賞:三陸いわて産地魚市場の環境を意識した地域情報化/農林水産省ボランタリープランナー/岩手県宮古市(旧:新里村)出身、岩手県盛岡市在住 [詳細]

最近、政治家や政党・政治活動団体がインターネットを通じて政治活動資金を募る「クラウドファンディング」が、新しい政治参加の形として注目を集めています。
「クリーンな政治のため、企業献金に頼らない!」「市民の力で政治を動かそう!」
こうしたキャッチーな言葉と共に、多くのプロジェクトが立ち上がり、共感した市民がスマートフォン一つで手軽に支援できる。一見すると、これは理想的な「市民主体」の政治に見えるかもしれません。
しかし、一歩立ち止まって考えてみましょう。この仕組み、本当に市民が「主役」なのでしょうか。むしろ、政治が市民に「課金」を求める「市民課金」モデルになってはいないでしょうか?
「政策」の前に「財布」を開かせる仕組み
本来の「市民主体」の政治とは何でしょうか?
それは、私たちが日々の暮らしの中で感じる課題や未来への希望を、政策という形で実現してくれる代表者を選ぶことから始まります。私たちは、政治家の掲げる理念や政策をじっくりと吟味し、議論し、投票という行動で意思を示します。つまり、主役はあくまで市民一人ひとりの「意思」や「政策判断」です。
一方で、政治クラウドファンディングの多くは、まず私たちに「財布を開かせる」ことから始まります。それこそ「市民・有権者【負担】の始まり」であり、【二重課税】そのものです。
プロジェクトページには、候補者の熱い想いやビジョンが語られます。しかし、私たちが最初に行うアクションは、政策への深い理解や議論ではなく、「支援」という名の資金提供、つまり「お金を出す」ことです。
これは、まるで応援したいクリエイターに「投げ銭」をしたり、好きなゲームで「ガチャ」を回したりする感覚に似ていないでしょうか。共感や期待に対してお金を払い、その見返り(リターン)として活動報告やオリジナルグッズを受け取る。この構造は、まさに「課金」そのものです。
「市民課金」がもたらす3つの危険性
「応援したい人にお金を出すのが、何がいけないの?」 もちろん、その気持ち自体は尊いものです。しかし、この「市民課金」モデルが政治の当たり前になると、いくつかの危険性が生まれます。
1. 政策よりも「人気」や「共感」が優先される
課金モデルで成功するためには、多くの人の感情に訴えかけ、共感を呼ぶストーリーが重要になります。そうなると、地味で時間のかかる政策課題よりも、分かりやすく、キャッチーで、時に過激な主張をする人にお金が集まりやすくなる危険性があります。政治が、中身の伴わない人気投票になってしまうのです。
2. 「お金を出せる市民」の声が大きくなる
「誰でも少額から参加できる」というのはクラウドファンディングの魅力です。しかし、現実には高額な支援をする人もいます。政治家にとって、多額の「課金」をしてくれた支援者は「太い客」に見えてしまうかもしれません。結果的に、声の大きさがお金の量に比例してしまい、資金を提供できない、あるいはしたくない市民の声が軽んじられる恐れがあります。これでは、一部の裕福な個人や企業から献金を受けていた旧来の政治と、本質的に何が違うのでしょうか。
3. 政治が「運営」に、市民が「ユーザー」になる
課金してくれた「ユーザー(市民)」の期待に応え続けなければ、次の「課金」はありません。政治家は、長期的な視点で国や地域の未来を考えるよりも、目先の支援者(課金ユーザー)の顔色をうかがうようになりがちです。政策が実現しなかった時、市民は「課金したのに裏切られた」と感じ、政治家は「サービスが不十分だった」と謝罪する。このような関係性は、本来あるべき市民と政治家の緊張感ある関係とは程遠いものです。
真の「市民主体」を取り戻すために
政治クラウドファンディングは、政治への関心の入り口として、また新しい資金調達の選択肢として、可能性を秘めています。
しかし、私たちはその手軽さに流されることなく、その本質が「市民課金」モデルであるという側面を冷静に見極める必要があります。
私たちが政治家に求めるべきは、財布を開くことへの見返り(リターン)ではありません。私たちの暮らしを豊かにし、未来への責任を果たす「政策の実現」です。
そのためには、お金を出すだけでなく、
- 学ぶこと:候補者が何を言っているのか、その政策は本当に実現可能なのかを学ぶ。
- 議論すること:家族や友人と政治について語り合い、多様な意見に耳を傾ける。
- 投票に行くこと:最も重要な意思表示である選挙権を放棄しない。
これら地道な行動の積み重ねこそが、真の「市民主体」の政治を実現する唯一の道です。
次にあなたが政治クラウドファンディングのページを目にした時、ぜひ一度問いかけてみてください。
「私は今、未来の社会に参加しようとしているのか。それとも、ただ『課金』しようとしているだけなのか」と・・・どちらですか??
政治クラウドファンディングは透明性が肝です。使用目的はなんですか?
SNSに付随する制作物がほとんどではないですか?
現時点で、具体的な政策はしっかり述べられていますか?
そして、収支決算書をきちんと見ることです。
この記事を見て、なんか気になる点があったら速攻「やっぱ返して!」と言ってみてはいかがでしょうか?
進んで「クーリングオフ」を活用しましょう!
たくさんのみなさんのご理解、ありがとうございました。
岩見 信吾
【公職選挙法に関する注意点】
政治資金規正法上、政治家個人への寄付は原則として禁止されています。政治家への寄付は、候補者が代表を務める政治団体が受け取る形になります。また、選挙期間中の寄付の募集は「事前運動」とみなされ、公職選挙法に抵触する可能性があります。さらに、居住地以外の地域の候補者への寄付は制限されるなど、公職選挙法には細かな規定が存在します。政治クラウドファンディングを利用する際は、これらの法的制約を十分に理解し、適切に行動することが重要です。
プロフィール

岩見 信吾 / IWAMI Shingo
NPOスペシャリスト・地域情報化プランナー:
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元副所長・管理者/魚ログ・三鉄ログ創設/ #盛岡星人 /産学民公連携協働,環境と地域ICT,地域DX,まちづくり,商品開発,災害復興。/日本経済新聞【地域情報化大賞 2008】日経MJ賞 受賞:三陸いわて産地魚市場の環境を意識した地域情報化/農林水産省ボランタリープランナー/岩手県宮古市(旧:新里村)出身、岩手県盛岡市在住 [詳細]
それは「手柄の横取り」ではない!「魂の略奪」である!!
もし、あなたが24年という歳月をかけ、丹精込めて豊かな果樹園を育て上げたとします。
色とりどりの果物が実り、多くの人がその恵みで笑顔になった、まさにその収穫の直前。
ある日突然、有力者を名乗る人物が現れて、こう宣言します。
「この素晴らしい果樹園は、私が作ったものだ!」
そして、あなたの存在そのものを否定し、まるであなたが最初からいなかったかのように振る舞い、果実だけをすべて奪い去る。
挙句の果てに管理を放棄し、果樹園を荒れ放題にしてしまったとしたら……。
あなたはどう感じますか?
これは、単なるたとえ話ではありません。
私、岩見信吾が、この岩手の地で24年以上にわたり続けてきた社会貢献活動、NPOボランティア、そしてNPO団体の運営支援という活動の現場で、実際に起きたことなのです。
これは「ひどい事」という一言では片づけられない!!
私の24年以上にわたる活動の成果を奪い、その活動を無責任に投げ出し、そして何より、私という人間がNPO活動に存在しなかったかのように扱う行為。
これを「ひどい事」という一言で片づけてはいけません。
これは、一人の人間の人生という時間を、土足で踏みにじる行為です。
汗も涙も、喜びも苦悩も、すべてが詰まった24年という歴史のページをビリビリに破り捨て、「無かったこと」にする歴史の改ざんです。
その人が地域に捧げた善意や情熱、築き上げてきた信頼関係を根こそぎ奪い去る、まさに「魂の略奪行為」と言っても過言ではないのです。
想像してみてください。これがどれほど残酷で、非人道的な行為であるか?
【マラソンランナーの悲劇】
42.195kmを血の滲むような努力で走り抜き、ゴールテープの目前まで来たランナーを押しのけて、ずっと待機していた人物がゴールし、すべての喝采を浴びる。
それどころか、元々走っていたランナーは「コースを走っていなかった」ことにされてしまうのです。
【我が子を奪われる親の痛み】
愛情を込めて育て上げた我が子の名前を、ある日突然、他人が自分の子として戸籍を書き換え、自らの功績として自慢し始める。
そして、本当の親の存在は、誰の記憶からも消し去られようとするのです。 これが、どれほど残酷で非人道的な行為であるか、お分かりいただけるでしょうか。
これは単なるビジネス上の成果の横取りとは次元が違います。
人の善意と人生そのものを否定する、最も卑劣な行為の一つです。
なぜ、このような人物が地域のリーダーに向いていないのか?
そして今、このような行為を平然と行った人物が、地域のリーダーになろうとしている、あるいは既になっているとしたら、私たちはその現実を直視しなければなりません。
なぜなら、その人物はリーダーとして致命的な欠陥を抱えているからです。
- 他人の痛みがわからない 人が時間と情熱を注いだものを平気で奪い、その存在を無かったことにできる人間は、他人の痛みに共感する能力が決定的に欠如しています。
これは、市民一人ひとりの暮らしや想いを背負うリーダーには、絶対にあってはならない資質です。
- 誠実さの欠片もない 他人の功績を盗んで自分のものだと言い張る不誠実さ。
これは、市民に対しても平気で嘘をつき、情報を隠蔽し、自分に都合の良いように事実を捻じ曲げる危険性を示唆しています。
そのようなリーダーの下では、公正で透明な地域運営など望むべくもありません。
- 感謝と尊敬を知らない 地域社会は、名前も知られていないような多くの人々の地道な努力と貢献によって成り立っています。
その努力を踏みにじる人間は、市民への感謝や尊敬の念を持ち合わせていません。
自分より弱い立場の人、声の小さい人を切り捨て、使い捨てる政治を行うことは火を見るより明らかです。
- 責任感の欠如 美味しいところだけを奪い、面倒になった途端に活動を無責任に投げ出す行為は、リーダーの根幹である「責任感」の無さを露呈しています。
困難な課題や災害が起きた時、真っ先に地域や住民を放り出すのは、このような人物です。
人の努力の結晶を土足で踏みにじり、その上に自分の城を築こうとする人物は、リーダーではありません。
地域社会という共同体を破壊する
「略奪者」です。
「知らなかった」では済まされない。応援するあなたの社会的責任
「あの人は良い人そうだから」「詳しいことは分からないけど、応援している」
その一言が、どれだけ重い責任を伴うか、私たちは考えなければなりません。
事実を知らずに、あるいは知ろうともせずに、こうした人物を応援することは、不正行為への加担に他なりません。
あなたは、丹精込めて果物を育てた農家からすべてを奪った泥棒が売る果物を、「美味しそうだ」と言って買うのと同じ過ちを犯しているかもしれません。
あなたは、歴史の改ざんに「その通りだ」と拍手を送る群衆の一人になっているかもしれません。
あなたの無邪気な「いいね!」や「応援」が、不誠実な人物に「お墨付き」を与え、その卑劣な行為を正当化し、新たな被害者を生む力になってしまうのです。
未来を選ぶのは、私たち一人ひとりです!
地域の未来を選ぶのは、私たち一人ひとりです。
リーダーを選ぶという行為は、私たちの暮らしと子どもたちの未来を託す、極めて重い決断です。
表面的なイメージや耳障りの良い言葉に惑わされてはいけません。
その人がこれまで「何をしてきたか」、そして「どのように人と向き合ってきたか」。 その行動の積み重ねこそが、その人物の本質を表します。
どうか、あなたの清き一票、あなたの善意からの応援が、「魂の略奪者」を生み出す力とならないよう、真実を見抜く目を持ってください。
誠実な人間が、その努力が、正当に評価される社会。
人の痛みがわかるリーダーが、地域を導く社会。
そんな当たり前の社会を築く責任が、私たち一人ひとりにあるのです。
私を「無かったこと」にした、「特定非営利活動法人 いわて連携復興センター」、「特定非営利活動法人 いわてNPOフォーラム21」の代表や理事、事務局長そしてその組織に加担する人物を、私は絶対に許しません。
一人の人間の功績と人格、そして費やした人生の時間を社会的に抹殺しようとするこの行為は、個人の尊厳を著しく踏みにじる、断じて許されない「人権侵害」です。
何も考えず「無邪気」応援するあなたの姿勢、今すぐ改めませんか?
多くのみなさんのご理解、ありがとうございました。
岩見 信吾
次回は、政治活動団体のクラウドファンディングの危険性について論説します。
プロフィール

岩見 信吾 / IWAMI Shingo
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元副所長・管理者/魚ログ・三鉄ログ創設/ #盛岡星人 /産学民公連携協働,環境と地域ICT,地域DX,まちづくり,商品開発,災害復興。/日本経済新聞【地域情報化大賞 2008】日経MJ賞 受賞:三陸いわて産地魚市場の環境を意識した地域情報化/農林水産省ボランタリープランナー/岩手県宮古市(旧:新里村)出身、岩手県盛岡市在住 [詳細]
ご報告です。パブリックコメントを提出しました。
どのように評価をされ、コメントが付くか楽しみです。
内丸プラン(内丸地区再整備計画)基本方針編(素案)についての意見を募集します。【盛岡市役所 公式 ホームページ】
中心市街地の多くの建物が老朽化し、都市としての更新時期を迎えております。人口減少が進行する中、市が将来にわたって都市の活力を維持していくためには中心市街地を核として魅力的なまちであり続けることが必要であり、その第一歩が内丸地区の再整備になります。将来にわたり共有される一貫した方針のもと、再整備に取り組む必要があることから、内丸プラン(内丸地区再整備基本計画)基本方針編(素案)を作成しました。
つきましては、この内丸プラン(内丸地区再整備基本計画)基本方針編(素案)について幅広くご意見をいただき、策定の参考とさせていただきたいことから、皆様からのご意見を募集します。
募集期間
令和7年9月1日(月曜日)から 9月22日(月曜日)まで
郵送の場合は令和7年9月22日(月曜日)必着、郵送以外は同日17時締め切り

【提出したパブリックコメント】
2025年9月9日提出
内丸プラン(内丸地区再整備基本計画)基本方針編(素案)への意見
盛岡市長(宛て)
【意見の概要】
県都、盛岡・内丸地区の50年先を見据えた再整備計画の策定に感謝いたします。
歴史と文化、風土を尊重しつつ、未来に向けた魅力的なまちづくりを目指す本プランに、全体として賛同します。
その上で、計画をより良いものにするため、内丸住人として、以下意見や提案をします。
1.評価できる点(賛同意見)
長期的な視点に立った計画であること
場当たり的な開発ではなく、50年という長期的な視点に立ってまちの将来像を描いている点を高く評価します。
人口減少などの社会変化を見据えた持続可能なまちづくりへの意思を感じました。
「4つのゾーン」による機能的な空間づくり
地区の特性を活かし、「シビックコアゾーン」や「業務ゾーン」などゾーニングを設定することで、行政・ビジネス・交流といった都市機能が整理され、市民や来訪者にとって分かりやすく、誰もが集える魅力的な空間が生まれることを期待しています。
2.提案
(提案)内丸メディカルセンターの再整備と医療機能の強化
市民の健康を支える重要な拠点である内丸メディカルセンターについて、岩手医科大学と本計画を連携した再整備を強く要望します。最新の医療設備を導入するとともに、災害時にも医療を提供し続けられる基幹災害拠点病院としての機能を強化してください。
(提案)公民連携による防災拠点の整備
内丸地区が持つ広域的な防災拠点としての役割を強化するため、行政機関の建て替えに合わせ、民間企業や地域住民と連携した防災機能の整備を提案します。例えば、日中を内丸地区で過ごす人たちを含めた帰宅困難者の一時滞在を受け入れ可能な施設の指定や体制づくり、災害用備蓄倉庫を公民共同で整備・運営する仕組みを検討していただきたいです。
(提案)公民連携による共創・協働スペースの整備
業務ゾーンの活性化策として、スタートアップ企業やフリーランス、地域づくりNPO団体、学術機関等、地域企業のサテライトオフィス需要に応える公民連携の共創・協働スペースの整備を提案します。盛岡市役所新庁舎など公共施設の一部を活用するなどして初期投資を抑え、民間事業者のノウハウを活かした運営を行うことで、多様な人材が集まり、新たなビジネスイノベーション、地域づくり活動が生まれる交流拠点となることを期待します。
(提案)「総合的な公園としての内丸」の保全と魅力向上
内丸地区全体を大きな総合公園と捉え、人々が歩いて回れる空間、世代問わずに余暇を過ごせる場所としての魅力を高めるべきです。盛岡城跡(岩手公園)や中津川といった歴史・自然遺産を核とし、これらを結ぶ緑豊かな遊歩道を整備することで、住民や来訪者が心安らぐ空間を保全・創造してください。
(提案)自転車やパーソナルモビリティの活用推進
歩行者を中心としつつ、新たな移動手段として、自転車や電動キックボードなどのパーソナルモビリティが安全かつ快適に利用できる環境整備を求めます。専用レーンの設置やシェアリングサービスの導入により、環境負荷が少なく、回遊性の高いまちづくりを目指していただきたいです。
(提案)自動運転バス等、次世代公共交通システムの導入
50年後を見据えた計画であるならば、自動運転バスやAI活用型デマンド交通といった次世代の公共交通システムの導入を、盛岡駅・内丸地区・仙北駅などの結節点間にて計画を早い段階から検討・実証実験していくべきです。
これにより、高齢者や交通弱者の移動手段を確保し、自家用車に依存しない持続可能な都市交通の実現を目指していただきたいです。
(提案)既存住民および将来の住民が安心・安全に暮らせる仕組みづくり
内丸地区に現在住んでいる方、そしてこれから住まわれる方が、日常通っている方が、長期にわたり安心・安全に暮らせる過ごせるための具体的な施策(例:防災機能の強化、夜間照明の整備、コミュニティ形成支援など)を計画に明確に位置づけていただきたいです。
【まとめ】
内丸地区が、県都・盛岡のシンボルとして市民の誇りとなり、未来にわたって多くの人々で賑わう場所となることを心から願っております。
本プランの実現に向けて、内丸住人として今後も注目し、何ができるかを考え、実際に関われる事を探して協力していきたいと考えています。
市長の力強い決断とリーダーシップにより、市民と共に未来を創る、機会となれば嬉しいです。
岩見信吾
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岩見 信吾 / IWAMI Shingo
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